半袖

日がだいぶ長くなったね。
夕方4時半すぎてもまだ明るい。季節の移り変わりというものですね。何百年も何千年も。


この前の登園の時に、U君とそのお父さんに会った。


暮れにふみがU君の頬っぺたを噛んで以来、ずっとU君の親に謝りたくても、ずっと会えなかったので。

U君のお父さんに頭を下げて謝りました。

U君のお父さんは「いいえいいえ、うちのもなにかをやってますから、そんな…」と笑顔で言いました。

少しほっとしました。

ふみはと言うと、無表情で傍に立って見てるだけでした。

なにを考えてるやら。
でもふみとU君は、とうに何事もないように遊んでる。

親はずっと苦しい気持ちだったのに。


連絡帳に、「大きくなった会」でのふみとK君がお馬さんになる役を、二人は飽きたのか、サイになると言い出して、サイになったと書いて会った。

「ふみ、お馬さんをやめたの?」と聞いたら、
「うん。K君がね、サイになった」
「ふみは?ふみもサイでしょう?」
「違うよ、ぼくは、…、ぼくはサンマになったよ」

サンマ?魚?

「ぼくはね、サンマのお寿司屋さんになって、いらっしゃい、いらっしゃいってやったの、みんな笑ったの」


相変わらず自由なふみ。


ふみは鼻水を垂らしてる。
この寒さで外で遊ぶ時トレーナー一枚ですもの。
保育園用の置きっぱなしのコートがあると言うのに。
どうして外で遊ぶ時コート着ないの?と問い詰めたら、
先生だってコートなんか着ないよ、だったり、
ほかのお友達も着ないよ、だったり、
着たけど、ボタンしなかった、だったり。


近くの公園で、ふみと同じぐらいの男の子が遊んでる。暑いからと言って、男の子はジャンパーを脱いで、さらにトレーナーを脱いで、見守っているお父さんに渡して、半袖のTシャツの姿でまた走って行った。
この何日間、東京の温度は0℃〜8℃というのに。
参りましたね。男の子に、その微笑むお父さんにも。

風邪をひいてしまいました。わたしは。


薬は飲まないようにして頑張っております。