春の一日

ベランダで、昨日の芽生えた苗を覗いてきた。昨日のままです。当たり前ですけど。
けど、わがふみ殿が“視察”してからもう一回見てみたら、
あれ?!


あれれれ?


いくらなんでも、成長が早すぎやしない?

「これはたいへん。もうだめかもしれない、引っ張ったでしょう?ふみ」

ダメかも、と聞いたふみは、顔色が変わって、泣きそうな顔で、自分が引っ張ったと白状。

あ〜早く大きくなってほしい気持ちはわかるけど、やってることは、
まさに漢文の故事成語の「抜苗助長」(早く成長させようと、人為的に苗を引っ張る)。

可笑しくて可笑しくて、声をだして笑ってしまった。


たいへんなことをしたようで、なのに叱られてないのはなんででしょう、とちょっと戸惑うふみは、ジョウロを持って、償いの意味か、苗に水をやってた。




昨日から、ふみは急にビー玉が欲しいビー玉が欲しいと言って、今日、新宿の百円ショップまで歩いて買ってきた。


前も買ったけど、いつの間にかなくなった。

ビー玉を持って大喜びのふみは近所の神社へ直行。


ふみとここで遊ぶのは、ほんとうに久しぶりだわ。


ふみは、ビー玉を滑り台から転がし、そして自分も滑ってビー玉を追っかける。
最高気温22℃の今日ですから、ふみは、あっという間に汗をかいて、上着を脱がせて、下着の白い半袖のTシャツのふみは、陽ざしの下で、思う存分走り回って、思う存分ビー玉を投げ、思う存分好きな“新聞配達”をする。


ゾウさんに乗って、「バイクだ、僕、新聞屋さん。ママ、電話して〜」離れてるところの長椅子に座ってるわたしに大声で言う。
「ぶるるん、ぶるるん」とわたしが。
「はい。もしもし、なんですか。…ママ、手もやってぇ」
「はいはい」わたしは電話をする仕草で、「あ、読売新聞はありますか?」
「ないですけど」
「おっととと、じゃ、朝日新聞は?」
「はい、あります」
「じゃ、一部お願いします」
「えっと、二部になりますけど」
なんでよ、「じゃ、二部下さい、届けてもらいますか?」
「はい」
ふみは“バイク”に乗って、降りて、走って来て、「ピンポン、新聞屋さんで〜す」

このやり取り何回も何回も。
汗で前髪が額にぴったりとくっ付いて、ホッペが赤くなって、眩しい陽ざしの中を走るふみを見つめながら、かわいいなと、顔が緩む自分に気付く。


春って、いいな〜



神社の小さい池に、数えきれないほどのオタマジャクシがいる。

どうするんでしょうね、ほんとうに全部蛙になって、ゲロゲロゲロ、ピョンピョンあたりを跳びはねるのかしら。



かわいい紙風船

頂きものです。紙風船って、作れたらいいですね。



ふみの作ったお城。



たんぽぽを吹き飛ばすふみ。



元気を付けてくれる指先。