ブランコ
昨日から、夏らしくお天気になりました。
青空が高く雲は白い。
今朝、眩しい陽射しの中、ふみと登園する前に小さい公園に寄る。
「ぼく、ブランコが上手になったよ、本当よ、ママに見せたい」このようにふみは何回もわたしに話してた。
そう〜それは見たいよ見たい。
朝は時間がないから、ブランコを披露するには難しい。夕方はいつも他の子がブランコ占領していたりして、なかなかふみのブランコ姿を見ることが出来ないのである。
今日は、いつもより早く出かけて、大通りに出るところの小さい公園に立ち寄った。
「ママ見てて、見ててね」
見てる、見てるわよ。
ふみのリュックを持って、わたしはふみに微笑む。
ブランコに乗ったふみは、力を入れてブランコを揺らそうとする、ブランコは思う通りなかなか揺れない。
「押してあげようか?」とわたしはふみの背中を押そうとした。
「できる!自分でできるの!ママそこで立っててよ」とふみは焦る。
はいはい。おとなしくふみを見守ることにした。
少し時間経ったら、ブランコ、揺れ始めた!
そして、少しずつ幅が大きくなり、やがてブランコは空に飛ぶような勢いで、ふみを乗せて上下に滑る。
「ママ見た?見た?ふみ、すごいでしょう」とふみの笑い声が響く。
「ほんとうだ〜 わ〜 すご〜い すごいよふみ!」
ブランコに載せたらすぐ怖がってたあのふみが、いつの間にか、こんなにブランコが上手になったとは。
いつの間にか、いつの間にか、いつの間にかと感じることがどんどん増え、ふみは、わたしの見ているところと見ていないところで、すくすくと成長してゆく。
気が付いたら、またまた感無量となってるわたしがいる。
「ふみ、行くよ、もう時間がないから」
「えぇぇ〜 うん、わかった」
ふみは足を伸ばして、地面と接触。でも、ブランコは止まらない。
近くに行って、ブランコを止めた。
「なんで?!自分で止めるの!いやだいやだ、あ"〜」ふみは泣いた。
「わかったわかった。ごめんごめん。泣くことないじゃない」しかたなく、わたしは、またさっきの揺れ具合までブランコを戻す。
ふみは足を伸ばして地面に接触。でもブランコは止まらない。
チャンスを見て二回目の接触、ブランコの揺れは少しは小さくなった。三回目、四回目、ブランコ、見事に止まった。
笑みいっぱい浮かぶふみは、わたしの手を繋いで保育園へ歩く。よく見たらホッペにまだ一粒の涙が…。泣くことないのにな。
夕方お迎えに行って、ふみはお友達と走って保育園のお隣り公園のブランコに直行。
子供たちは声をあげて騒ぎながら空へ飛んだり、降りたり、
「もう帰るよ〜」と待ちわびている親たち。
子供たちはメロディを付けてこのセリフを言い続けてる。
昨日の夕方、パパはふみと新宿に行って、ふみの自転車を買った。
暖かくなったら自転車の練習しようと、ずっと言ってたから。
「青のがね、足が下に付かないから、大きいから、赤のにした」とふみは話してくれた。
自転車は、日曜日の配達の予定です。