お手伝い

知人から、
全国各地から彫刻家が集まり、チェンソーカービング全国大会が千葉で開催。
100人手作り村で、手作り作家たちが、さまざまな集落を展開する。
という内容のメールが来て、お店を出すから、遊びにこないかと。

イベントは二日間です。昨日は雨ですし、疲れてるのもあって行かなかったが、
今日はお天気になり、ふみと行くことにした。


9時すぎ総武線に乗って千葉へ向かう。

両国あたりから、もう車窓からまだ建設中のスカイツリーが見えて来る。

「ママ、スカイツリー僕を追いかけてる!」ふみはビルの間に出没するスカイツリーと鬼ごっこ


千葉駅から、今度はバス。運転手さんに聞いたら、なんと1時間もかかる!

これはこれは、土曜日にもうバスは充分乗ったわ〜

ここまで来たから、もう仕方がない。


さいわいバスは、すぐ田園風景を見せてくれた。


数えきれないほどの柿が!
しかし今日は夏日そのものなので、体感している温度と、枯れてるような葉っぱにたくさん実ってる柿は、どうも結びつかない。


ざくろだ!こんなにたくさん。バスが止まっていれば、採りに行きたいな、あ、人のお庭でした。



「髪のすけ」という美容院の名前に、ふみとしばらく大笑いした。


「お米畑だ!」「田んぼよ田んぼ」「いいの!お米畑なの!」


「ダムだ!」



一時間、わりとあっという間でした。
さっそくオークションもう開始してる。



ふみは彫刻にあまり興味がなかったようだ。

お店のほうへ移動。

焼き物の箸置きをふみに買ってあげたいと言ったら、ふみは金魚のを選んだ。




暑いな〜。真夏だわ。陽ざしが眩しく、目が開けられないぐらい。




知人のお店だ!字でわかった。相変らず達筆ですこと。



ふみ、さっそく念願のお手伝いを始める。



おうどん一杯300円。
お客さんに「700円のおつりです。ありがとうございます」と言って、お金を渡したふみは
拍手しながらジャンプして戻って来た。人の役に立つ喜びを覚えたでしょうね。



さっそくわたしたちのために茹でてくれたうどんを頂く。


だしが効いていて、とってもいい味のうどんです。


ふみも、“働いた”あとの食事は、格別においしいようで、中のお野菜、蓮根まで全部食べた!

あららら、信じられない。



看板直しのお手伝い。「ガムテープは?紙もペンも」忙しいふみでございます。



でもすぐ遊びはじめる。

お店にお手伝いに来ているお姉さんと帽子投げに夢中。
お姉さんは早大の学生。一年ほど前に、わたしは一度一緒にお食事したことがある。



「ふみ〜遊んでないで、お手伝いは?」とのわたしの呼びかけに、こんどふみはカステラ販売を始めた。
試食のタッパーを手にして、「カステラはいかが〜おいしいよ」と通りかかる人に差し出す。


あら、ふみ、売りさばきながら、自分の口にもじゃんじゃん入れてるではありませんか。



わたしに指摘されたふみは、「だって、食べないと、おいしいかどうかわからないから」
みんな笑った。

早大のお姉さんは、「この子、ほんとうにまだ4歳!?」と目を丸くする。


自ら試食して、おいしいと確信したでしょうか、ふみはさらに気合が入る。
「いかがですか?おいしいおいしいカステラです」
お客さんが爪楊枝に刺してる小さく切ったカステラを手にすると、
ふみは期待がいっぱいの眼差しでお客さんを見つめる。


また緊張した視線でお客さんの顔を伺う。



“働いた”あとのジュースも格別においしいようだ。





パチパチパチ


知人はふみに手作りの木の椅子を買ってあげるという。

いろいろ坐ってみたら、高さと形がちょうどいいのがなく、特注にした。
申し訳ないわ。


ふみは普通にお店の方とお喋りして、なにを喋ってるのかはよく聞こえない。
途中ふみの「え?おうちで赤ちゃんを飼ってるの?」「飼ってる?!ま、飼ってるようなもんだ」

ふみ、絵が描いてある丸い石をプレゼントされた。
お店のおじさんがふみのほほを持ちあげて、「君は堂々としてるな、大物になるよ」と。


こちらは羊毛を毛糸にする機械。ふみはなぜかとても興味を示して、しばらくじーっと見ていた。

できた糸で編んだ帽子や小物などの毛糸製品。



「バンバンだ!」ふみは大興奮だ!

木の鉄砲、ゴムを飛ばす。


こちらは木でできた玩具。知人はふみにワニさんを買ってくれた。


この籠は、クルミの木の皮でできてるそうです。


竹馬だ。おじさんのお手伝いにより、何歩か歩いたふみは大喜び。



今度はこれ、これ、なんというんだっけ?



クッキーだの、のりまきだの、おもちだの、たくさんのお土産を持って、まだ未練がたくさんのふみを連れて、ちょうどきたバスに乗った。


ふみは振り向いて知人に向かって、
「またお店をやる時教えてね、またお手伝いにくるから、ぼくくるから」と叫ぶ。


ほうれん草のクッキーを食べながら、ふみはバスの中で眠った。