悟空

湿度が低く、冬晴れが続いてます。


去年の12月に入ってから、保育園は、みずぼうそうが大流行、毎日のように貼り紙が玄関に出てます。
ふみの組も何人か出て、カサブタになってからも、さらに小児科より登園許可をいただいてからじゃないと、登園ができないのです。


ふみは2歳の時に水ぼうそうの予防接種を受けたので、わたしは安心してました。

が、とうとうふみも発疹してしまったのです。


でもやはり予防接種のおかげで、熱はなく、症状もさほど重くないです。本人は元気、食欲も体力も普通。

今日から、近所の小児科が仕事始め、さっそくふみを連れて行きました。


小児科の玄関で、同じ保育園のKちゃん姉妹とそのお母さんに会いました。
Kちゃん姉妹、ともに水そうぼうにかかり、「お正月の間ですから、たいへんだったのよ、髪の中まで、すごかったのよ」とそのお母さんが。

頭皮にできるかどうかは、みずぼうそうか他の湿疹かという区別の一つの重要しるしらしい。


診療室から出て来た小さい子も、「みずぼうそうだってぇー」と、少し自慢そうに。


発疹した72時間以内なら飲んで効くというお薬と、痒み止めの塗り薬を処方してもらいました。
「温泉に行ってきたんだけど」ふみは先生に話をかける。
「そう、いいな」
「でもね、湯気がたくさんでね、なんにも見えないから」
「温泉だもん、湯気がないとぬるいってことでしょう、湯気でママも見えない?」
「パパと入ったの、男の温泉」
「そっか、もう女湯に入らないのか」



さっそく一回分を薬局でふみに飲ませた。苦い薬ですけど、ふみは粉薬を上手に飲めるから、苦にならないです。


新宿に用があって、新宿三丁目の地上に出たら、カラオケが目に入った。

ふみと入った。

一時間、プラス、ドリンク一杯670円。


久しぶりの、久しぶり過ぎるのカラオケ。

まず「円舞曲」との古い歌を歌った。それからふみに、「ウルトラマンエース」の歌を入れて、前奏が終わり、マイクを握ったまま、ふみは何も歌わず、泣いた。

涙ぼろぼろ、止まらない。


理由を聞いたら、「こわい」と。
音声が大きいからかな、たしかにちょっとうるさい。けど、機械によわいから安易に操作の冒険ができないから。
それとも画面に映ってる怪獣たちが怖いのかしらね。


ならば坂本九の「涙くんさようなら」はどう?

やっぱりあまり乗らなかった。


ふみは、わたしが歌う間、ずっとマイクを持って「さしすせそ、さしすせそ」と歌う。
サ行が落ち着くのかしら。


カラオケから出て、レンタルビデオ屋さんに行って、ふみに「西遊記」のDVDを借りた。
中国の連続ドラマで、だいぶ前のだけど、CGとかの技術まだイマイチだが、真面目に撮った作品なんだ。


うちに戻ってすぐ見始めるふみは、大興奮状態、「筋斗雲だぁ!」「弼馬温!」と、絵本で読んだ孫悟空の世界が、映像として目の前に映っているんだから。


まさか、これからふみは、悟空の動きに夢中し始めるんじゃないでしょうね。
まだ一人相撲のほうがましだわ。