大きくなった

今日は保育園の「大きくなった会」という発表会です。
例年は2月なのに、今年はなぜか12月の20日、ちょうどふみの誕生日にやることに。


今年ふみは年長さんとして、同じ組のお友達と、楽器や歌それに劇をやることになっています。


や〜、ふみも、ふみのお友達も、成長したわ〜


演技途中に意味なく笑いだす、ふざける、など、ほとんどなく、みんな真剣に頑張った。

いっしょに柔道をやってるU君は村人の役で、T君と一緒にやるはずだったが、T君、急に病気になって出られなくて、U君一人、緊張しながらも、妖怪にやられた村人をやりこなした。

U君が持っている、どこか悲しげな感じは、役にぴったり。
U君、一人でよくがんばったな、って、思わずうるうるするわたし。


Sちゃんは、終始少しもミスなく、大きい声でセリフを言えて、半分ミュージカル風なので、Sちゃんともう3人の“水の天女”は、ひらひらの手作り衣装で歌いながら、天女らしい振付をした。


芭蕉役のT君も、H君の子分と一緒に、大きい芭蕉扇を振り回しながら、「メラメラメラメラ ファイヤ〜」と大きい声で歌った。


ふみは最初は八戒役として、沙悟浄・悟空・三蔵法師と一緒に登場、頭にピンクの小さい耳を付け(もっと大きくてもよかったのに)、なかなかかわいい。

火焔山の幕で、「あっち、あっちっち」と言って、
沙悟浄が「八戒からいいにおいがしてきた」
ふみが「焼き豚になるブー」と。
観客の笑いを誘った。


次の幕で、着替えをしたふみは、もう一人男の子と走って上がって「分身悟空参上!」との一言。


ふみ、よかったね。大好きな悟空になれて。
クラスの中で誰よりも西遊記の物語を正確に熟知して、誰よりも悟空に憧れてたもんね。


ふみは本当に上手だった。声は大きく、動きも活発。


自分のセリフだけじゃなく、お友達のセリフや歌も全部覚えてる。
なので、ちょっと、ぼーっとしてる子に小さい声でセリフを教えたり、立ち位置を訂正したりした。


正直、今回の劇、ふみには役不足だなと、わたしは感じる。
ふみ、練習の時、もう少し先生の言うことを聞いて、いいえ、もう少し先生のことを気にしてるよ、ってところを見せれば、もっといい役、もっとふみの力を発揮できる役をもらえたんじゃないかな。


楽しそうで、一生懸命のふみを見ていると、うるうるどころか、とうとう涙が溢れだした。



Hちゃんのお母さんがわたしに、
「ふみ君よかったね、一番おいしい役ですね」。
八戒、みんな笑ったもんね、まじめな悟空より、ふみは目立ったよ。



発表会が終わり、T君のお母さんが一緒に食事いかがと誘ってくれて、とても行きたいですけど、ふみの誕生日で…、と遠慮しました。


クラスによって、雰囲気がだいぶ違う。
けど大抵何人か活躍的なお母さんは必ずいて、いろいろ提案やイベントを発起し、残るお母さんは釣られて行動する、というパターンが普通だが、
ふみたちのクラス、どう集まったのか、不思議なほど、みんなおとなしい、というか、集まろうとしない。


運動会の時だって、先生が競技の誘いに来る時、このクラスのお母さんたちだけ、それそれの方向を無言に見つめ、微笑むばかりで、誰も先生を見ようとしない。


本当に不思議なぐらい、この集まりは。

わたしには居心地はよいけど。



ふみと保育園を出て、学童利用の申請書類を提出しに。
これで安心、学童の説明会は来年の3月だって。
善は急げ、やるべきことをこうやって早めに一つ一つ終わらせないと。



ふと気付くと、もう1時近くなってた。
たいへん、今週土曜日のふみのスイミングを、今日の2時に振替したんだ。

土曜日はイブ、せめてクリスマス・イブぐらい、何かに追われてではなく、のんびりケーキを買いに行くだけにしたいなぁ。


「ふみ、どうしよう、お昼。カップ麺食べようか」
カップ麺、誕生日にはないでしょう、と思いながら、しょうがないもん、時間がないから。


「うん!食べる食べる」
ふみは喜んだ。カップ麺も、マックと一緒、月に一回しか許されないのだから。


うん、カップ麺にしよう。


しかし最近のカップ麺は本当にバカにならないわ、結構おいしいじゃん。
我が家の防災食品のカップ麺を食べながら、
「ふみ、誕生日だから麺を食べるんだよ。知ってる?ママの故郷ではね、かならずそうするのよ。長い麺を食べるとね、長寿になるんだよ、縁起がいいのよ」


「へぇ〜、じゃ、僕はチョウジュになるんだ。ママ、チョウジュって、なに?ね、ママ、今日ね、F先生また泣いたよ」
「へぇ〜、どこで?」
「廊下で」
「いつ?劇終わってから?」
「ううん、合奏してから」

合奏?あれは一番最初じゃなぁい。F先生、そんな早いうちにもう泣き始めたんだ。


そういえば運動会の時も、F先生、素手素足で竹登りの子供たちの竹の棒を支えながら、仰ぎ見て号泣してました。

そう、うるうる、涙が溢れなどの程度ではなく、号泣だった。


その後、運動会の写真を頂き、竹の棒を登ってるふみが写ってる一枚の下方に、F先生の泣き崩れた顔が…。


真面目で一生懸命で、真剣に子供たちのことを考え、考えすぎぐらいの先生です。



空っぽになったカップ麺のカップを急いで片付け、ふみとスイミングスクールへ。


プールの中、これまた楽しそうに泳ぐふみを眺めて、うとうとしそうになって、なんだか疲れたわ。


レッスンが終わり、ドライヤーでふみの髪を乾かす。
「ママ、3時のおやつは?」

「はいはい」もう3時だもんね。



次に向かう先は、デパート。
誕生日に何を食べたい?と聞いた時、しゃぶしゃぶか焼肉、と、ふみは即答。


外で食べると、お肉の産地が気になるし、寒いし、おうちでしゃぶしゃぶと決めて。


デパートの精肉、ちゃんと産地がはっきりしてる。
安心して牛肉と豚肉を買った。


熊本産のお野菜も、これはあたし用。



おうちに着いた時、ポストにおばあちゃんからのお手紙が届いた。
「ふみちゃんの大好きな西瓜を植えて見ようかな、今はその育て方を本で勉強している」
というような内容が書いてあった。


「おばあちゃんすごいね」とっても感心してるふみであった。



夜は、しゃぶしゃぶを食べて、

その後、ケーキを。


ふみ、6歳のお誕生日、おめでとう。
そして、ありがとう。