道端で
道端で、アジサイがあっちこちで咲き誇る。
朝、大通りの横断歩道を渡ったところで、H君とOちゃんはもう待っていた。
「ふみ君、3番」
3人は、Tちゃんのうちへの細い路地に行って、出てきそうにないから、また大通りに戻る。
「あ、G君だ」「ほんとうだ」
長身のG君、「おはよう、いいよ、掴まえていいよ」
「掴まえた!」3人はG君の腕を掴まえ、そのまま通学路を前進。
ちょっとちょっと、Tちゃんがまだでしょう。
もう、行っちゃった。あ〜
その2、3分後、ママと出てきたTちゃん、みんなもう行っちゃったと見て、無表情に「ふうーん」とだけ。
かえって不安になるよ、怒ったり泣いたりするよりは。
もう、ふみたちには、何回も何回も話してやらないとね。子どもって、一回でわかったら、ほんとうに奇蹟ね。