小花

今日も蒸し暑い朝を迎えて。徹夜のクーラーから早く解放されたい。

道端のコンクリートの隙から、元気な姿を見せる、この名も知らない小さな花、暑いだの、疲れたのって、愚痴が言えなくなるわ。




昨日、広報誌を届けに言ってる間、ふみにお留守番させて、帰って来たら、平気な顔で「これでぼくもお留守番ができたね」と言うふみは、口の周りに白いものが付いてた。

「あ、歯磨き粉だね」と、ふみが。

「なんで歯磨き粉?さっきまでなかったのに」

「今、歯を磨いたもん」

「なんで?こんな時間に」

「間違えたの。いいから。いいじゃない」


ハッハッハ、これは…、「ふみ、盗み食いをしたでしょう」

「してない、してない」と、ふみは笑う。


基本的にお菓子類は極力買わないようにしてるが、毎週の柔道が終わると、子供達は、いつもみんなで飴玉などを大交換する。そのために買ってあるキャラメルは、ふみの気掛かりなんだ。


バカね〜、キャラメルの匂いなんて、そうバレるものでもないのに、歯磨きで、あやしく思うじゃない。



そう言えば、夏祭りでもらった「うまい棒」も、ふみは、そこまで?という幸せな顔で食べてたね。

その時は、逆に歯磨きをなかなかしようとしない、「まだこの辺にうまい棒のにおいが残ってるから」と、ふみは口辺りを指さす。


夜、ふみは、おばあちゃんと電話で喋ってた。
「…、今ね、津波はだいじょうぶだけど、ハンニチデモがすごいの」。
吹き出してしまった。

ふみは、まだ続ける。「あのね、日本は、中国とケンカしてるの、あとね、韓国ともケンカしてるの…」

ありゃま、日本、忙しい忙しい。



今日は、パパはお休み。ふみと一日過ごした。

念願の砂鉄遊び。