ご褒美

「ご褒美に××を買ってくれないかな」と、ふみは、よく言います。

なんのご褒美なのよ(^^;)))


仮面ライダーの何とかベルトのようなのが当たるといって、お正月に、あっちこちのセブンイレブンを回って、スタンプを集めて、応募して、
それから、うちに宅配便の方が来るたびに、ふみはそわそわ。


待てど暮らせど、とうとう半年も過ぎてしまい…。



今度は、ご褒美の理由は、はっきりしてます。
手術の決断。


それはご褒美を与えるべきだわ。


待望の、なんとかドライバーが届きました。

もうふみの嬉しさは、言葉に表せないほど。


そのなんとかドライバーというベルト、指輪でスイッチを押すと、光るわ、喋るわ、
うるさいわ。

「見ないでね」と、ふみは寝室の扉を閉め、たちまち“ほー”“はー”というかけ声と同時に、ブツブツと何か台詞を言いながら、どうも、ふみは怪人と戦っているようです。