漂白

ふみが持って帰ってきた体操着を、洗面所で漂白剤に浸けた。

天然芝生の校庭の上で転んだりして、なにかしら汚い。

漂白剤は強烈の匂いを漂わせて、うん、誰でも漂泊中だとわかる。
ま、無鉄砲なふみのため、さらにその漂白剤のボトルをそばに置く。

万全だ。
ふみはサックスのレッスンへ。


それからふみはパパとお祭りの夜店に行って、今日は夜店はないと判明(校外委員のわたしが何回もそう言ったのに)、やっと諦めて、パパと蕎麦屋へ行くとの連絡があった。

仕事が終わり、わたしはお買い物。
いろいろして、帰ってきたのは8時。

疲れた。
明日、お祭り、1時からずっと校外委員のお仕事がある。
子供神輿の関連グッズの貸し出し、ご褒美のアイスをクーラーボックスで買う、次の打ち合わせ、夜店の警備。
などなど。

配られた紙を読むと、逃げたくなる。


お祭り、どうしても好きになれない。
縁日とか。お店とか。本当に、なにも。興味がない。


子供のために、エンヤホーラ。

しかし運動会がやっと無事に終わったという間もなく、またまたこういうの始まった。


あっ、そうだ、漂白中の体操着、もうすすがないと。


体操着、ない。



「洗濯機に入れたよ」とパパ。

「?!…、もちろん、よくよく水ですすいだでしょうね」

「や、ちょっと絞って入れた」

!!

その放り込んだ体操着の周りは、全部タオルであってほしい、いや、お願い、お願いします。全部どうでもいいタオルで…。

漂白剤をたっぷり含んでる体操着の真下は、ふみが脱いだ紺色のシャツと紺色の半ズボンだった。


取り出されたシャツとハンズボン、紺色の上、まばらなオレンジ色の模様が。


ふみの肩幅が広く、子供の半袖じゃダメで、大人のSサイズを買った、夜遅くまでミシンで裾直ししたりして、

この紺色のシャツ、わたしがフクロウと三日月の刺繍をして。


こうして、全部泡になった。

パパはふみと寝て、わたしは12時過ぎまで、その後始末を。
洗濯をして、干して、パソコンを開き、ネットでふみのズボンを探して、そのまま、ソファで寝ました。