帰来


低気圧による全国的な強風は、東京には、夜中で過ぎてしまいました。


朝から穏やかで、木の葉っぱは、微動すらないぐらいでした。


けど天気予報を見ていると、やはりふみの飛行機を案じます。


近所の中学校のさくらは、つぼみもだいぶピンク色になって。



雨のあとの、道端のさまざまなお花です。



それにしても今日は暖かいわ。ちょっと暑いほどです。
いきなり20度を超えると、体がまだ慣れないですね。




ふみは、夜の飛行機で、無事に着きました。


ふみの手を握って、何を言ったらいいのかわかりません、ふみ、お帰りなさい!


ふみは、思ったより、普通でした。淡々として。

送りには餃子を食べる、お迎えには麺を食べる、
とのことで、空港で中華麺を食べました。
「今晩は麺だけ、ほかのものはダメよ」と言ったら、ふみは意外に文句もなく、応じました。


「インドのいいところは?」と聞くと、
「五つ星ホテルはキレイ
街中動物がいる
インド人は人情厚い」とふみが。


第1条は、別にインドではなくても。


帰りのモノレールの中、ふみはパパの携帯で山中選手の試合を検索して、負けたと知って、残念がってました。


電車に乗り換えたら、ふみはわたしの肩でうとうとしてました。


うちに着いたら、ふみはすぐ「鎌倉ものがたり!2を買ってくれたの?」と、そのまま座ってそのシリーズ漫画を読み始めました。


ふみの荷物を開けて、お洗濯物は洗濯機に入れて、
ゴミはゴミ箱に入れて、

Yちゃんが話してくれた、ふみがママのために買ったストールが出てきました。
わたしは「ふみ、これはなに?ストールみたいね」
「え?うん」ふみは本から目を離さないです。
「これ、もしかしてママに?」
「え?うん、ママ自分で適当に見ればいいよ、
一々聞かないで」ふみはやはり本から目を離さないです。

感動、皆無やわ〜

Yちゃんが電話で教えてくれてよかったわ〜
そのとき本当に胸熱くなってましたよ。

「ふみ、このビタミンCは?誰から?」

「え?だから適当に見て、わかんない、一々聞かないで」

ビタミンCは容器だけ、中身はガンジス川の砂じゃありませんか!

ふみ、思ったより、旅の名残はさほどなく、
淡々としてます。

三週間くらい親と離れた場所で、過酷な巡礼の旅していたのにね。



このインドのマサラティー味のお菓子は、不思議な食感で、美味しいです。
一箱しかなくて残念です。

明日、仕事場に持って行くわ。皆さままふみのことを心配なさってましたから。
ふみは、自分のお友達のため、インドの激辛ポテトチップスを買いました。