涼む

あなたへの想いを
僕は心の隅に深く深く埋めた


不意にその種から芽が出て
やがて穏やかな大木となった


その緑に魅かれて
たくさんの人が訪れ
僕は毎日その木蔭で
その人たちと談笑して
一緒にお茶を飲み
涼をとる


そして
僕はあなたを忘れる


この静寂な夜
風が葉っぱをサラサラと鳴らし
僕はフッとあなたを思い出す



お元気ですか