涼風

夕べの激しい雷雨のあと、さわやかな風の朝が訪れた。


「ふみ、ふみ今は2歳半でしょう?あと五年で小学校だね、あと十八年で成人式…ありゃ〜18年、ママも年取って、どうしよう、ずっとこのままにいたいね、年を取らないで。ね、どうすればいい?」
ふみは少しも考えた様子もなく、「うん、病院行かないとね」


吹き出してしまった。そうして一日中、その言葉を思い出すたびに、一人で笑ってた。


夕方になると、風はさらに涼しくなった。
ひさしぶりに三人一緒に出かけて食事をした。


青山のお豆腐料理。
ふみは毎回のように豆腐シュウマイだけおいしそうに食べます。ほかのお料理には目も向けない。

シュウマイを食べ尽くし、個室の戸を開け、頭を乗り出して
「もっと豆腐シュウマイをくだしゃ〜い」と勝手に注文しようとする。


食事が終って、しばらく青山通りをお散歩。
こんなに涼しい風と空気、久し振りだわ。やっぱり酷暑も疲れて一休みというところかしら。