立秋

暦の上では「立秋」ですね。
柿の色をした服で身を纏い、
「ふみ、どう?秋らしいでしょう」
「…」


登園と下園の道で、ふみとずっと“小さい秋”を探してました。けど、見つからなかったです。
「小さい秋、小さい秋…」と歌をばかり歌っていました。
厳しい残暑はまだまだ続くんでしょうね☀☀


行く時は電車を利用したので、帰りは地下鉄を選んだのです。
ふみはなぜか何回も抱っこを求めてきました。地下鉄から上がる階段なんて、普段なら喜んで手すりを掴んで自分で上がってくるのに、今日はなにがなんでも「ママ抱っこ」なんです。
仕方なく荷物を腕にかけて、ふみを抱っこして階段を上りました。
長い長い階段、ちょっとたいへんでした。


夕飯後、ふみ急に
「ふみホース持って水ジャーして、U君が貸してと言ったの」
「そう?で?ふみちゃんは?」
「貸さなかった」
「U君は?」
「ふみの足けった」
「そう。ふみちゃん泣いた?」
「泣かなかった」
「そう。U君どう言った?」
「U君はバカと言った」
「そう。で?ふみちゃんは?」
「こうやってU君叩いた」、ふみは手で叩く動作をした。
「そう。U君泣いた?」
「泣かなかった」
「そう。で?」
「ふみ、ホースU君に渡した」
「そう。えらいね。先生に話した?」
「話さなかった」
「そう。足まだ痛い?」
「痛くない」
「U君のこと好き?」
「うん」
「U君はかわいい?」
「かわいくないけど、…、かわいい」
「よかった」


なるほど。小さいけど、一応人間社会ですね。いろいろありますね。当たり前ですね。
こういうことがあったんだから、ふみあんなに甘えてきたんですね。
もう一回抱きしめる。かわいいふみよ。


今日は神宮花火大会です。
駅まで行きました。花火がわりとはっきり見えるところです。

打ち上げ花火、空に満開。
ふみは泣いた。


感動でではなく、“こわい”だそうです。
仕方なく、始まったばかりというのに、振り向きながら帰り道へ。


うちに着いて、やっと安心したふみは、「花火おもしろかったね」と言って、花火のマネを上手にやっていました。