たくさんの雲を見た日
今日は32度、夏のような蒸し暑さだけど、朝の登園はやっぱり徒歩にした。
ふみと二人、手を繋いで、だらだらと30分あまりはかかる。
道の曲がるところで、空を眺めている私に、
「あっ、トンボだ」とのふみの声が聞こえ、目の前をよぎったトンボを視線で追う。
「あっ、これは何と言うもの?」とのふみの声に従い、トンボへの視線を収め、しゃがんでるふみの指先を見つめる。
「これはね…、あ"!」止める前に、ふみはすでにその黒い個体を指でちょんちょん、犬のフン でございました。\(◎o◎)/!
たいへんと思いながら、なぜか笑いが止まらなかった。
ふみはというと、さすがマズイことしたとの認識はあったようで、にがい顔をして、その指をどこに置けばいいとわからなくて、困ってただただ手を見つめて「いぬのうんち」と呟く。
坂道の途中はお寺で、ふみを連れて境内に入って、玄関前の井戸水を手をゴシゴシ洗ってあげた。
手がきれいになって、ふみの機嫌もすぐ直った。
いつもと違う道で行くとのふみの要望で、裏町コースを選ぶ。
ゴミ袋たちは、だるそうに道端で清掃車を待つ。
お店の台所のドアが半分開き、暗い光が夕べの賑やかさを語ってる。
表通りと別世界でふみも私も楽しい。
鉄線網の向こうは茂ってる緑。お〜い!中はどんな風景なのかい?
関係ない顔してる朝顔はきれいに咲く。
保育園入る前に、定例として、ふみはちっちゃい池のメダカたちに挨拶する。
“水が清らか過ぎると魚は寄って来ない”というけれど、どうもそうでもないようだ。数えきれないほどのメダカたちが泳いでる。
ふみとバイバイし、表通りから帰る私。時々立ち止まって、きれいすぎる空に向かってシャッターを押す。
あ〜今日はたくさんの雲をみたね。