秋の鎌倉

急に鎌倉に行きたくなりました。


晩春と初秋になると鎌倉に行きたくなり、そして、数え切れないほど行っていました。


好きな蝋梅が咲く2月に、北鎌倉に蝋梅を観に行こうとずっと思っていますが、寒い季節なので、自分にいろんな理由を付けて、いまだに冬の鎌倉に行っていません。
私は小津ファンですが、今持っている小津映画のDVDは、鎌倉を舞台にしているのが多いです。けれど冬の鎌倉のシーンと言うのは、あまり記憶にないです。
とにかく、冬の鎌倉を、永遠の課題にならないように、行きましょう。


「ふみ、鎌倉に行こうか」
埼京線乗るの?」
埼京線は乗らないよ。何に乗るかと言うと、なんと、ふみの乗ったことのない湘南新宿ラインに乗るよ!」
「行くぅ!か…」
かまくら
かまくら行くぅ〜パパも?三人で?」
「パパはお仕事だから行けないからね」


今日は暑くなく寒くなく、それに日差しもない、お出かけ日和。


8:30、いつも保育園に向かう時間に、ふみと手を繋いで出て来ました。
すぐ、私は腕時計を付けてないと気づき、「ふみ、ママ時計忘れた、ふみママの腕時計を取りに行ってくれる?」
「うん!行く」
「パパに、ママの腕時計と言ってね」
「うん」ふみは走って戻った。
耳を澄ませて聞くと、ふみの拳でドアを叩く音。
「どうしたの?」パパの声。
「ママの、ママの腕時計」とふみの声は高くて少々興奮気味。

あっという間に、ふみは私の腕時計を持って現れた。

嬉しかった。ふみ役に立ったなって言っちゃちょっと悪いけど、ふみは成長したなって、嬉しかったです。


新宿から湘南新宿ラインに乗りました。鎌倉直通のに乗るのが間に合わなかったので、大船で横須賀線に乗り換え、北鎌倉を過ぎ、鎌倉に着きました。

すぐ江ノ電に乗り換えることにしたのです。
江ノ電のホームの入り口辺りで、揚げたての「鎌倉コロッケ」を買って、ふみの憧れの江ノ電に乗りました。
ふみがよく見る乗り物のDVD、どんなバージョンでも、路面電車なら江ノ電は必ず出てきます。



車両の一番後ろに乗って、ふみは操縦席を食いいるように見つめます。
最近のふみは、ハンドルと操縦レバーに夢中です。



鎌倉美人。




江ノ電バイバイ。長谷で降りました。



改札に行くのに、線路を横断しなければいけないのです。なかなかない経験。



長谷駅なら、海岸にも行けますし、鎌倉大仏も行けるのだから。




ふみとコロッケをかじりながら、まず海岸のほうに向かいます。
コロッケはとてもおいしかった、帰りにパパに買って帰ろうねってふみと話すぐらいでした。


細い道に入り
「ふみ、この道のもう少しさきは、もう海だよ、ママは風邪だから、においわからないけど、海のにおいするでしょう」
「うん!しる!」とふみはもう走り出しました



海だぁ〜
ため息つくほどの広い海。




今日の海は穏やかで、浪はあまり賑わってない、なのにサーフィンの人たちは諦めずにサーフィンのできる浪が奇跡的にやって来るのを待ち続けて、海に岸側に、つまらなさそうに小波に揺られています。


ふみは両手をシャベルのように砂を掬い上げて、またパラパラとそれを落とす。しばらくしたら、
「ママ、きれいきれいしてぇ」と手を伸ばしたままで走って来ます。
もういくら拭いても爪までしっかり入ってるから。



「海バイバイ、またくるからね」と言って、ふみがあまり未練なく海を離れるとは、ちょっと思わなかったな。



「なんというもの?」
「これ?古銭の新製品」\(◎o◎)/!
「なんというもの?」
「だから、お金よお金」



観光地でもある鎌倉は、いつものように人が多い、まして今日が祭日ですから。
やや狭い通りにさらに狭い歩道、ふみと歩いて大仏方向へ向かいます。


ふみは急に
「イヤ、大仏しゃま行かない、もう疲れた、もう帰るの」と言いだしたのです。


「そうか、そうね、じゃ大仏様に行かないで、もう帰ろうか。じゃ、ご飯を食べてから、また江ノ電に乗って鎌倉駅に戻ろうね、大仏様は今度行こう」
「うん、大仏しゃまは行かないで」とふみは念いりに確認。


そば・うどん屋さんに入りました。
ふみは大好きな麺類を食べて、元気が出たみたいで、また大仏しゃまに行くと言いだしました。


ふみの手を繋いで、ぞろぞろ歩いてる人々の群れに参加した。


長谷寺」通過。知人の仏師がこのお寺に勤めています。
お声を掛けてくれれば、いつでもご案内しますよと親切に言ってくださったことが二回ぐらいありました。
でも、やっぱり今度にしますわ。


ふみを励ましたり、騙したり、あやしたりして、ようやく抱っこなしで大仏様に辿り着いた。
ふみは目の前に急に現れてきた大きい大仏様に圧倒されたようで、「あれ〜」としか言葉が出ないです。



でもすぐ慣れてきて、大仏様の前の石台に上って、階段から降りて、また石台へ、何周かしら、数えてないけれど、とにかく楽しそうに、そればかり忙しい。




なんだか、大仏様がふみのことを微笑んでいらっしゃるように見えて仕方がないのです。


大仏様とさようならしました。

「ふみ、大仏様はずっとふみをことをみてるよ、大仏様は大きいから、ずっと見えるから」
「ふみちゃんおりこうだよ、ママの言うこと聞くぅ」

(@^^)/~~~ありがとう大仏様。



さようなら鎌倉、また来るからね。