川で遊ぶ
朝、ふみと中央線に乗って、三鷹駅で降りました。
昨日Kさんから電話があって、やっぱりKさんのうちの近くの野川公園に行くことになりました。
車を運転しているKさんのご主人が車の後ろのドアを開け、私とふみをみて、
「これじゃザリガニなんか、こわいだろうね」
そんな、決めつけちゃいけませんよ。慌てて私は、
「そんなことないです、そんなことないです。ザリガニもドジョウも触われます。」
公園に入って、ふみはKさんが用意した網をずっと持って、トンボや蝶々を取りながら、早足で歩いて川へ向かいました。
都内でも、こんな広くて緑がいっぱいなところは、探せば結構あるのね。
Kさんの気配りで、私の分まで、川に入る時用のジーンズの半ズボンを用意して下さって、素早くそれを着替えして、人生初めて川に入りました。
「冷たぁ〜い」
岸の斜面を下る時に、泥が指の間に充満して、川に入った途端、それがすぐ溶けていって、足の底は凸凹の石、ふくらはぎまで清流がゆっくりと流れてゆく。
この感覚、とても懐かしく、だけど確かに私は川に入るのが、初めてです。
川に入ってるふみの雄姿。
考えたら、ふみはまだ三歳もなっていないや。
アメリカザリガニ、プロ並みの腕前でKさんが取ったの。
岸に上がって、この大きなザリガニをバケツに入れ、一緒に上がってきたふみは、一生懸命まわりから葉っぱを取って、バケツに落としながら、
「どうじょどうじょ、食べてくだしゃい」
「ふみ、ザリガニは葉っぱを食べないよ」
でもふみは聞こえてないように、葉っぱを入れ続けてた。
珍しく日本ザリガニも。
脱皮したばかりで、体がぬるぬるして柔らかい。
なんかかわいそうになって、よほど川に返そうと思ってた。
お彼岸になって、見事に咲いた彼岸花。
疲れ切った。
ふみはよく頑張った。明らかに疲れているのに、またずっと歩いて公園を出ました。
再びKさんのご主人の車に乗って、ご主人が用意したと思われる童謡のテープを聞きながら、深大寺に向かう時、ふみは腕の中に眠った。
祭日のせいか、深大寺は混んでました。
お蕎麦屋に入り、みんなそれぞれお蕎麦を註文している時、ふみは目覚めた。
ふみと私は、セイロそばとおでんを頂いた。
うちに帰って、夕方の秋の空。