シミズさん?

いつの間にか、もう師走になって、街中のクリスマスの飾りも増えました。
サンタ、雪だるま、トナカイ、単調な冬をキラキラ、ピカピカにさせくれました。


ふみに「サンタさんからのプレゼント、何が欲しい?」
「いらない。何も欲しくないっ。ぐるぐる回して、とびら開くゴミ収集車が欲しくない」
(^^)/ なるほど、はははは。

ふみが持っているゴミ収集車のミニカーは、ふみの大のお気に入り、その後ろの扉を開き、無理やりにティッシュをいっぱい詰めます。
ふみはそれより一回り大きいなハンドルがグルグル回れるのが欲しいんなんだね。


赤いベタ、冬でも元気。そのはずです。水中用のヒーターが水温を保ってくれてます。
ベタは南国の魚で、寒さに弱いんだ。
夕方、ふみはベタの水槽に近づき、じっとあの大きいしっぽの動きを観察しています。
ふみは水や魚が好きです。魚の図鑑を見るのも大好き。噴水のあるところなんかは、もう食い付くように…、それにしてもふみは静かだね、なにをしているんだ?

(+o+)ふみは水槽の隣に置いてある松ぼっくりを水槽に中に入れてるじゃないかぁ!
知人から頂いた巨大な松ぼっくりは水槽から半分体を浮かせて、ベタはびっくりして端っこへ逃げる。


「ふみ、なにしてるの?ベタびっくりするじゃない!」
ふみはニヤニヤする。


近所の工事現場、そろそろ終盤に向かう。
順路じゃないけど、ふみは登園道でも下園道でも寄りたがる。
見てはいたいが、“おじしゃん”たちに声をかけられるのは、やっぱり苦手みたい。


「ママ、ショベルカーみるぅ」
この日の工事現場は、ついこの間まであった大きい穴はもう埋められ、ショベルカーも小さいのが一台しかなかった。

“おじしゃん”何人かしゃがんで打ち合わせをしているよう。
一人の“おじしゃん”がふみに気づいた。
「よっ、今日はママと?パパは?」
「お仕事でし」。ふみの声は小さく、かなり緊張している様子。

「そっか、仕事か。工事もう終わるよ。どう、今日乗るかい?」


きた〜チャンスまたきたよ、ふみ!ショベルカーだよ、ふみの憧れ。ふみ、ふみ?
ふみは私の手を握り、その手で覆うように自分の顔を隠してる。
ふみやっぱり怖いんだ、はは、「叶公好龍」のふみ。

その時、もう一人の“おじしゃん”がこっちに来て、「だ、誰?」と。
「こっち?あれよ、シミズさんの奥さんだよ」最初の“おじしゃん”がさりげなく言った。
「あ、そうですか。どうもはじめまして」

(@_@;)シミズさん?どなた?と思いながら、おじきして「どうもこんにちは」と言って、「シミズがいつもお世話になってます」まではさすが言わなかった。


ふみはと言うと、私の手で顔を覆い、蟹のように横へ少しずつ動きだしてる。
「ふみ、どうしたの?」
「あれ?にゃんこ」
ふみはそう言いながら足を早くしてる。

にゃんこなんか、周りにいませんよ〜


昼間、保育園から連絡が来た。「ふみ君が土手で遊んでる時、階段を登る時、足を滑らせて…。
上の唇が腫れて、歯茎にU字形が傷ができ、冷やしてあげて血は止まった。歯はグラグラしてないからだいじょうぶじゃないか…」と。
保育園の看護師さん先生は電話の向こうで、ずっとあやまってた。

謝ることなんてないわ。子供だもん、男の子だし。同じ組の男の子が親の前で階段から転落したし。仕方がないのよ仕方がないわ。


迎えに行った時、もうふみは落ち着いてました。機嫌も悪くない、先生は歯茎の傷を見せてくれて、紫というか黒という傷痕、や〜見たくなかったのに。


「Y先生とN先生ずっと冷やしてくれたの、氷溶けて、また取り替えてくれたの」とふみは言った。
ありがたい。50分も冷やしていただいたおかげで腫れはひいて、傷口もだいぶ治ってる。

夕方歯医者に行って診てもらった。やっぱり歯はだいじょうぶだと、念のため消毒をしてくれた。


ふみは思ったほどショック受けてなく、食欲もあって、安心した。


翌日また保育園から連絡があって、ふみ君は昼寝から目覚めても、まだごろごろお布団の上でなかなか離れようとしない、おでこを触ったら熱い、38.6℃の発熱…

小児科で見てもらって、普通の風邪だと、シロップなど処方してもらって、保育園を一日休んで、熱もすっかり下がって、本人も至って元気。保育園へ上機嫌に行きました。