オラーイ

最近のふみは車、特にバックしている車を見かけると、腕を振り回して、
「オラーイ、オラーイ」と大声で勝手に誘導するのです。
毎回ながら、私は怒られないかなとハラハラします。
今のところはまだ怒られることがなく、「ありがとうね」と“激励”されたことはありました。


気温また一桁まで下がって、ふみ、またそんなに外で遊べなくなっているんです。
連絡帳によると、保育園で、ふみたちの組は一つ上の組と一緒に大きいホールで遊んだらしいです。
で、みんな一緒に“椅子どうぞ”というお芝居を練習しているけど、ふみは窓のところから、自転車を撤収しているトラックを見て楽しんでた、とのようなことが書いてありました。

ふみに聞くと、
「そうよ。だって、興味ないもん。」その後、急に楽しそうに、「今日のトラックオレンジ色だよ…」と話しだしました。


自由なふみ、まあ、好きなことをやってればいいや。



今日は新宿に用事があって、保育園の帰りにその足でふみと地下鉄で新宿に行きました。
伊勢丹のデパ地下にもよって、栃東親方とすれ違った。思わず「あっ」と小さく声を出してしまった。
ふみは「なに?」と聞いて来る。
「お相撲さんよ」
「どこどこ?見たい見たい」とふみは焦り出した。

教えても、ふみは、なかなかわからなかった。
ふみには、お相撲さんは髷と浴衣しかイメージがないでしょうね。
目の前の、背広姿で、美しい女性と一緒にお買物の親方に全く反応なく、「どこどこ?」と探し続けていた。

あたり見回っても見つからないから、ふみは泣いた。
「見たい、ふみちゃんもお相撲さん見たいのに…」しくしくして涙も出た。


引退した力士は髷もなく浴衣も着ないよと教えてもダメだった。


帰りに大好きなバスに乗ったら、やっと機嫌が直ったふみであった。