ショコラー

なかなか素直でないふみです。


「ママ、ふみちゃんSちゃんなんか大キライ。Hちゃんもキライよ」と言って、実はSちゃんもHちゃんも好きなのをわかってます。
とくにSちゃん。端麗な顔立ちのSちゃんは、ふみの憧れである。

「ふみちゃんU君大好きよ」ーーそうでもないんだ、むしろU君のことがちょっとこわいのかも。
「MちゃんT君が好き」ーーふみにとって、どうでもいい存在な子。


「ね、ふみ、なんで自分の気持ちをもっと素直に、正直に言えないの?そんなひねくれてる言い方して。損しちゃうよ。素直にならないと損しちゃうから」


昨日はヨガで帰りが遅くて、うちに入って、ふみが「ママ〜」と言って走ってくるかと思ったら、一瞬目が合ったふみは、すぐ目が泳いで、おかえりさいも言わずに、「いやだ、電車のDVD見るの!」とぐずぐずし始めました。


「ふみ、ママがかえって来て、挨拶もないし、ママ〜とも言わないし、こうだったら今度ママそんなに頑張って急いでかえらなくていいよ」

ふみは「いやだ、ママが好き」と小さい声で言ったのです。
「だったら素直に言えばいいじゃない、言わないと人はわからないから。とにかく素直じゃないと損するからね」


今朝、保育園で、ふみまたNちゃんに対して「大嫌い」と言って(これは本当、ふみは世話焼きのNちゃんが、どうもうっとうしいらしい)、さらにNちゃんを軽く押したのです。

しゃがんだNちゃんに「だいじょうぶ?ごめんね」と言って、私は早足でまっすぐ玄関へ向かいました。
ふみ走って追っかけてきたのです。

「ママ、ママ」
「ママはそういうふみがいやよ。Nちゃんはふみより小さいのに、押したりして、前も言ったでしょう、ママは二度とそんなふみが見たくないから」
「ママ、ママ」とふみは泣きだした。「ママ抱っこ」


抱き上げて、ふみはもう離れようとしない。そろそろ時間なのに、わたしは出るにも出られない。

M君とそのパパが入ってきた。
「おはようございます」とM君のパパが言ってすぐ状況をわかったみたいで、ふみに向かって「ね、行こうよ、行こうぜ、一緒に、ほら」

M君のパパ、いい人だなと思いました。助かりましたよ。


迎えに行った時は、ふみがブロックで作った長い“電車”を引っ張って廊下で遊んでた。

無愛想なK君がわたしを見て、「ね、ふみ君のママ、ふみ君のママ、待ってて」と言って走って部屋に入った。
出てきたK君は、首に自分の通園カバンをかけ、「ふみ君のママ見て、これ見て」
「わ〜新幹線だね。すごいね、かっこいいね」と感心したら、K君無言で走りさった。

わざわざカバンを取ってきて見せるなんて、うれしいな。


フランス人のJ君が、玩具のお椀をわたしの目の前に差し出して、
「ふみ君のママ食べて、おいしいよ」、お椀の中も玩具だった。(ちょくちょく子供たちに何かを“食べさせて”もらってる。この前はM君“スープ”まで作ってくれた)
「おいしいね」と私は食べる真似をして、「J君、これはなに?」
「えっと、チョコレート」
「そうか、だからこんなにおいしいか。J君、フランス語でチョコレートってどういうの?」
「ショコラー」、とJ君が言った。しかしJ君の瞳、青い湖のようで美しい。

J君手元のお手玉で、ちょっとしたワザを披露してあげた。
J君大喜んで、「帰らないで、もっとやってぇ〜」。そうはいかないからね。

今日は風が強いが蒸し暑かった。

夕飯に焼き餃子を作った。
わたしは急に紫蘇を食べたくて、紫蘇と木綿豆腐の焼き餃子にした。


ふみとパパには、肉みそのにした。ふみは案の定そんなに食べない。「大根餃子がいい」といわんばかり。


パパが、茹で玉子の糠漬けして、今日食べました。
あんまり糠の味はしなくて、塩卵という感じでした。
パパの糠漬け、これまでのでは、オクラがおいしかったな。