代々木公園

台所の窓は、ほぼ木の茂みにふさがれている。
わたしは時々窓を開けて、木の葉っぱを切る。でないとアリたちが葉っぱを伝って窓から入ったりするから。


その木の、枝が少し安定している場所に、最近ハトが来て、巣を作って、卵を温めてる。

けさ、ハトの鳴き声に引かれ、ふみとしばらく窓からそっと覗いてた。


「ふみ、4、5年前かな、ハトがそこで巣を作って、卵まで出来て、赤ちゃんハトが出てきそうな時、カラスが来て、たまごをペロッと食べちゃって…。ちょっとかわいそうだったよ」。これは本当。


聞いているふみは、途端にとても怒った顔になって、
「ふみちゃん、そのカラスをやっつけてやる!」と。

ま、なんて正義感の強い子。


ふみと買い物にスーパーから帰って来て、狭い道で向こうからワゴン車が来て、擦れ違う時、私の日傘が車のミラーとちょっとぶつかってしまって、ゴンと言う音がして、びっくりしたわたしは、思わず、ぎゃっと声を出してしまった。

ふみは、
「今、ガーッと音がしたね」
「うん、ママの日傘にぶつかったよ、あの車」
「だいじょうぶ?ふみちゃん、怒ってやるよ!」とふみは本気そうに振り向いた。

いいよいいよ、傘もだいじょうぶだし、道が細いから、しょうがないよ。


しかしふみ、さすが男の子だね。なんか逞しいわ。



ふみと約束の代々木公園に行ってきた。


日曜の代々木公園、人も緑もたくさん。だけど、とってもひろびろで平和が溢れてる。
代々木公園、これで二回目かな。

去年の初夏も行った。
あれは、ふみと御苑で遊んでる時、大きいカメラを持った人に声をかけられて、チャリティ写真展の作品を撮ってるので、協力してくれませんかとのことで、渡された青い帯のような布を肩にかけて、ふみを抱っこしてカメラに向いた。
ふみは、わたしのほほにチューしたりしてた。


撮影が終わったら、写真展の日にちと場所を教えられ、ふみとその写真展に行ってみました。そこが代々木公園だった。
ふみとの写真は、ちゃんと飾ってあった。チューしているところだった。



今日は雨もなく、日差しも弱い。広い公園内には、いろんな人がいて、楽しかった。


きのこ頭のグループは、なにかのお芝居の練習みたい。



森のほうから、バグパイプの演奏が聞こえる。


三人が立って、一人が座って、バグパイプを演奏していた。


アメイジング・グレイス」は、なかなかきれいだった。



なのにすぐ近くのこの方は…

そんなに苦痛なら場所を変えればいいのにね。



ふみは振り向きながら、噴水のほうへ向かう。噴水は、ふみには何よりだもんね。



やっぱりこっちが楽しいみたい。




しばらく聞いてた。





こちらから出てくる音は、ホーミーみたい。



目の不自由の方たちが伴走の人とともにマラソンに励む。




平和、バンザイ。