都電荒川線

今日は曇ったり晴れたりして、空気が生暖かい。

ふみと副都心線に乗って、雑司ケ谷で降りた。雑司ケ谷にある鬼子母神にお参りに来た。
ホームのこのかわいい椅子に感心するわたし。



ふみはもう一人でちゃんとベルトを摑まえ、エスカレーターを上手に乗り降りすることができている。



雑司ケ谷駅からでたところで見える都電荒川線



少し歩くと、鬼子母神が見えてきた。


境内に入るところのこの大きな銀杏の木に目を奪われる。







境内






鬼子母神



お参りして、ふみは、鬼子母神のところで、
「ママのことを大事に守ってくださいね」と手を合わせる。
泣けるゥ〜


境内の駄菓子屋さん。1781年創業だって。





着物のご婦人たちは、なにか深刻そうな会話をなさってる。


近づいてる時と、聞こえてきたのは、
「ねね、なんでうちのニワトリがあんなに落ち着いちゃってるのかしら?」と。


まっ、これはこれは深刻だわ。


出てきたら、小さい公園でふみが遊びたいと。

わたしはというと、もちろん隣りでブランコ。



雑司ケ谷界隈、なぜか中国のどこかを思い出す。




都電荒川線鬼子母神駅から、都電に乗ることにした。



小さくてかわいい都電は、とても優しい感じ。


ふみは座らないで、ずっと運転手さんのそばで立っていた。

近くに座っているおばあちゃんが、声をかけてくる。
「やっぱり男の子だわね、電車好きでしょう、ね〜運転手なるでしょう将来」
「違うよ」とふみが。
「やっぱりね、なりたいんだ。男の子みんなこうだね」とおばあちゃんが。
「違うよ」とふみは小さい声で。
「いいから」とわたしも小さい声で。
「ぼくは何歳?5歳?」とおばあちゃんが。
「3歳」とふみが。
「え?」とおばあちゃんは聞き取れないようす。
ふみは3本の指を立ててみせる。
「5歳ね〜やっぱり、この年齢はね…」とおばあちゃんはふみの下ろさない指を見直して、「4歳っか」と。
「違うよ」とふみは小さい声で。
「いいから」とわたしも小さい声で。
「え?違うの?4歳じゃないの?」とおばあちゃんが。
「来月でちょうど4歳になります。はい」とわたしは。

「ね〜〜。私はね、お地蔵さまに行ってきたのよ、今日は縁日じゃないんけどね」とおばあちゃんが。

そうですか。

巣鴨のお地蔵様、お年寄りに原宿と呼ばれ、そこのマクドナルドのメニューすらお年寄り向きとなってるそうで、是非行きたいといつも思って。
今度、行きましょう、ふみ。塩大福も有名らしいよ。

おじいちゃんおばあちゃんはお互いナンパしたりもするんだって。
元気をもらいに行きましょう。


大塚で降りるつもりだったが、ふみはもっともっと乗りたいと言うから、王子まで都電に乗った。
王子からは南北線一本で帰れるのに、ふみは、どうしても埼京線に乗りたいと言い出して、仕方なく王子から京浜東北線に乗って、赤羽に戻って、赤羽から埼京線に乗り換えて、また新宿へ。


ちょっと疲れてきたよ。

ふみもそうみたいで、新宿に着く直前、急に眼がトロンとなって、わたしの肩に寄りかかってきた。

寝ちゃだめ寝ちゃだめ、必死にふみに話をかけたり、最後はピリピリジュース(炭酸飲料)を買ってあげると約束して、ふみは完全に目覚めた。


炭酸飲料は、ふだんは、まずふみに買ってあげないから、ふみは炭酸飲料に憧れがあるけど、たくさんは飲めない。

小さい口で少しずつ飲んで、その炭酸飲料を電車の窓際において、観賞しているふみ。