許してぇ

明け方3時すぎ、ふみがゴロゴロし始めて、あまり気にしなかったが、今度は泣き始まった。耳が痛いと言って。

電気をつけて耳を見たりしたが、別に変わった様子もないですし。熱もないです。

ふみは涙を流しながらゴロゴロし続けていました。

なんとか眠って、すぐもう起きなくてはならない時間になったのです。

耳がまだ痛いのか、もう痛くないと言うし。
なのに涙が流す。

「言葉で言わないとわからないから。ふみはもう赤ちゃんじゃないんだから、どうなってるのか話して」と、わたしはちょっといらいらしてきた。いけないと思いながら。


保育園に行く?と聞くと、うなづくふみ。

カバンを持って、ふみはリュックをしょって、出かけた。

保育園に行く前に、いつも行ってる耳鼻科によった。

「これは痛いだろうな、中耳炎だからね」と先生に言われて、びっくり。

ふみは適当に言ってたんじゃないんだ。本当に激痛だったんだ。

子供は鼻水が出ただけでも構造的に中耳炎を起こしやすいとは知ってますが、そういう場合は、熱が出ると頭にあったのだから…。


ふみは急に上機嫌になった。
笑顔を見せ、動きも急に活発になった。
自分の辛さを証明してもらったからなんだ。

お医者さんの前で、ふみにあやまった。
「ごめんね、ふみ。本当にたいへんだったんだ」
「許してあげない!」とふみは即答え。
先生は笑った。

「ごめんね。ママが悪かった」
「パパに言いつける!」とふみはきっぱりと。

あ〜〜後悔した、もっとふみを信じてやれないことを。

会計のところまでの距離を、ふみはステップして行った。


エレベーターの中、「ふみ、ごめんね。この通り」と、
わたしは90℃より深いおじきをした。

1秒、2秒、3秒、沈黙、4秒、「もういいよ、でも許してあげないから」とふみが。


「え〜〜、あ、明日、ショウロンポウを食べに行こう。明日はパパが忘年会でいないから」
「いかなぁい」
そうでしょうね、昨日食べたばかりだし。

えっと、ふみの好きなものは、まさか酢を飲む?レモンスライスを舐める?とかもいかないしね。
薬局に行ってシロップと粉薬をもらって、ふみは保育園に行かないと言いだした。

先生は、もうだいぶひいたので、保育園はだいじょうぶと言ったけど。

ふみと、うちに帰った。わたしは休みをもらった。

ふみ、耳は痛くないが、眠い。
そうでしょうね、3人ともあまり眠ってなかったから。

ふみと眠った。目覚めたら、昼の2時でした。

ご飯を食べて、ふみと、この小春日和にお出かけ、新宿へ、カレンダーを買いに。

どうしてもバスに乗りたいと言い出して、仕方なくあと15分も待たなければならないバスを待ちます。地下鉄ならとうに着いてるのに。


新宿の街角。