お米っておいしいね



パパと話して、やっぱり、サンタからの総武線の電車など、ふみに返してあげることにした。


ふみの枕元に置いて、わたしが2時ちょっと過ぎに眠りに行ったら、ふみはなぜかコロンと起き上がった。
総武線を見て、とてもとてもうれしそうに笑ってる。

「ふみ、よかったね。やっぱりふみはいい子だからと思って、サンタはまた戻ってクリスマスプレゼントを戻してくれたね」

ふみは、なにも言わない、ただただ嬉しそうな笑顔を見せる。


よかった。こっちもやっとこれで安心したわ。

早朝の5時、わたしの腕枕で眠ってるふみは、急に呻いて、まもなく、バァーと吐いた。


ふみのゲロを浴びせられるのは、これで何回目なのでしょう、なんか数えきれないほどの感じだわ。


パジャマの袖にゲロがいっぱいのわたしは、パパを呼んで、ふみは、パパが用意した袋にさらに何回か吐いた。


パジャマ・布団カバー・シーツ・枕カバー、たくさんの大きい洗濯物が出た。


ふみは蒼白な顔をして、ぼーっとしてる。


二年ぐらい前かな、やっぱりこの時期に、ふみは同じ症状ですごい吐いて、ノロウイルスだった。


またそれでしょうね。
ふみは眠った。目覚めたふみに、「病院に行ってみる?」と聞くと、病院に行くと言うふみ。でも、「注射はしないかな」と、いつものように懸念してる。


日曜だから、近くの大學病院の救急に行くしかないから、電話をした。
今日の小児科の担当は男の先生だった。
年齢と症状を言ったら、「お腹に来る風邪のようだが、嘔吐はいろんな可能性がある、髄膜炎も似たような症状だから、念のため、一度診たほうが安心ですね。12時に来てください、僕、待ってますから」と先生はおしゃった。


仕度して、ふみと出かけた。ふみは静かに歩いていた。でもなんかつらそうだから、
「抱っこしようか」と聞くと、「抱っこがいい」と小さい声で答えた。

17キロのふみを抱き上げたら、「ママ、病院まで抱っこしてね」とふみが。

「い、いいよ」。
あちゃ〜 でも、頑張るしかないや。


途中、抱っこをおんぶに変えて、だいぶラクになった。


「時間通りに来ましたね」と、救急で待って下さった先生は、なぜか感心しているようだ。


丁寧に診察して下さって、今のところは髄膜炎ではなさそうで、お腹に来る風邪より、ウイルスによるものだと(ノロウイルスかどうかは嘔吐したものを調べなきゃならないが、その必要はないから)。こういったウイルスは、潜伏期間があまりなく、昨日か一昨日に移されたものと。
「保育園で流行ってなかった?この時期、小さい子の間によく流行るけどね」と、先生は吐き気止めの薬を、一日分処方してくれた。


「吐いてる時は、固体のものは食べさせないように。むしろ空腹のほうが無難だから、水分補充はとても大事だが、ゴグゴグ飲んではだめ。できればスプーンで少しずつ、まめにあたえること」と先生が。


ふみは先生にちゃんとお礼を言って、「おりこうさんだね」とほめられた。


薬局で薬を結構待った。

ふみは、あっちこっちの椅子に横になってた。


一、二年前の光景を思い出す。あれはクリスマス・イブで、ちょうど週末で、同じこの大學病院の薬局で、ふみを抱っこしてお薬を待っていた。


帰りはタクシーにした、近い距離だけど、ふみを歩かせるのも、わたしがふみを抱っこするのも、ちょっと無理だと思った。


お粥の重湯だけ、ふみに少し飲ませて、スポーツドリンクも少しずつ与えて、ふみは眠った。
ぐっすりと2時間余り眠って、おでこを触ったら熱かった。
38.7℃もあった。
やっぱりウイルスだね、じゃないと、こんな熱は出ないはず。


夕食の時間に、ふみは「おにぎり食べたい」と言い出して、仕方なくパパが小さいおにぎりを作って食べさせたが、二口目に、また吐いた。
固体のものは、やはりダメだね。

重湯をレンゲで飲ませて、
「お米って、おいしいね」とのふみのしみじみとした言葉は、“おしん”の祖母を思い出す
(うめぇな〜 と言ってたけどね、おしんのおばあちゃんは)。


お熱は39℃近くも上がり、解熱の座薬を使った。小児の高熱はやっぱり危険性があるから。
まもなく熱が下がり、ふみはいくらか元気になった。


お風呂を短めにして、ふみはパパとお布団で絵本を読んだり、歌を歌ったりしてる。


やれやれ。
明日は保育園に行ってはダメで(ウイルスの場合、完全に治ってからでないと登園禁止)、またお仕事を休まなくちゃいけない。


毎日お天気で、とくに今日は北風があって、空気はとても乾いて、お陰であれだけの大きい洗濯物は、みんな乾いた。やった!


今日、パパが鏡餅を買ってきた。