冬に逆戻り

今日は寒い。最高気温が5℃だって。


お迎えに、保育園に入ったら、ふみとMちゃんがなぜか玄関にいる。
「先生心配してるよ、早くお部屋に戻って」と言ったら、ふみは抱っこをおねだり。

ふみを抱っこしたら、Mちゃんもついて歩いて、ふみの足をずっと叩く。
ふみは笑う。


「Mちゃんも抱っこしてあげようか」、Mちゃんはとっても嬉しそうだから、ふみをおろして、Mちゃんを抱っこした。


ふみは「いやだいやだ」と言って、床に座り込んだ。


先生が出てきて、Mちゃんは先生に、「先生見て、ふみ君」
「Mちゃん、勝手にふみ君のママに抱っこしてもらったからじゃない。約束してね、今度Mちゃんのママ来たら、ふみ君を抱っこしてあげてね」


Mちゃんは、ふみと床で転がって、はははと笑う。
思わず携帯のカメラでそのところを撮ったわたし。
写真の中では、Mちゃんとふみ、兄弟のように頬を寄せてる。
とてもわかいい。


まもなく、ふみが、なんで玄関まで来たのかがわかった。


ふみ、公園で遊ぶ時、シャベルで、同じ組のY君を叩き、顔だったので、Y君の口の上のところに、ちょっと点点のような傷が。


暮れに、ふみはこのY君のホッペを噛んだばかり。わたしはY君のお父さんにあやまったばかり。

なんでまたY君と。


先生の話では、Y君とふみ、まるで犬猿の仲。
Y君はふみより2カ月も下だが、よくふみとトラブルがある。
今日は、普通に遊んでるふみに、Y君が来て、Y君が思ってる一番悪い言葉の「チビデブチビデブ」をずっと言う。
ふみは、ちょっと我慢したが、先生の見てない隙に、素早く、持っている玩具のシャベルでY君に向かって…。
だそうです。
先生に叱られ、ふみはY君に向かって「ごめんなさい」と言って、Y君は「いいよ」と、二人は一応仲直りしたそうです。


もう、どうしたらいいのか…。


ふみに、まず、道具を持って人を叩くのは危険なので、絶対止めること。
物事を、暴力に解決ではなく、言葉で、話し合いで解決すること。

「ふみ、ふみは、ワンコたち動物との違いはわかる?」
ふみは黙ってわたしを見る。
「まず、ふみは喋れる、動物は喋れない。だから人間は暴力ではなく、言葉で問題を解決するの。でもワンコたちは、噛み合いしかない、動物だから。そうでしょう」
「うん」
「あとは、人間が動物と違うのは、人間は理性というのがある。腹立つな、叩いてやりたいなと思っても、理性があるから、手を出すの我慢することができる、これは動物にはむずかしいこと…」


「じゃ、ふみ、これからどうする?」
「Y君と仲良くしま〜す」、ふみは即回答した。
まったく心ない感じだった。



ふみの組には、20人近く園児がいる。

20人もいれば、自分とどうしても合わない、どうしても好きになれない、もっと言えば、どうしても目障りになる相手って、いるでしょう。
大人すらそうで、いくら4歳児でも、同じく人間だから、うまがあわない人がいても、しょうがない。


考えたら、小さい時の自分は、好き嫌いが多くて、激しくて、自分にはダメだと感じると、一緒にいるのも苦痛で、誰がなにを言おうとも、仲良く慣れるのが、考えられない。


そう思ったら、わたしはふみに、
「Y君と、どうしても仲良く慣れなかったら、離れたほうがいい」
「はなれる?」
「うん。Y君が砂場にいるなら、ふみはかけっこすればいいじゃない。Y君がかけっこしに来たら、ふみはブランコで遊んで。合わない人とつきあう唯一の方法は避けること。」
「う…ん」
「でも、Y君がいると見たら、ふんっとか、あっち行ってとか、言うのが、頭悪いやり方なの。わかる?挨拶はちゃんとして、礼儀はして、だけど一緒にいないようにすること、わかった?」
「うん」


いいのかしらね、こういうのが。でも、“Y君と仲良くなって”とは、わたしは言えない。
現実性がないと思ってるから。



「合わないものは合わない、というのは、仕方がないかもしれないけど。ただ暴力でそれを解決するのは、絶対絶対いけない、レベル低すぎ。」

ふみは黙って聞く。
耳に入ることを、願っております。


あ〜疲れてしまったわ。