梅雨明け
ふみと映画を観に行った。「借りぐらしのアリエッティ」。
映画館は人が混んでましたが、いろんな映画のところに並んでましたから、この映画は別に満席ではなかったんでよかったです。
大劇場なので、あまり前だとふみには迫力があり過ぎかなと思って、少し後ろのほうを選んだのです。
去年かしら、夏にアンパンマンの映画を見て、今日で二回目です。
でもふみは去年のことなんか全く覚えてないようで、入口に入って、通路を通って場内を歩く時、「飛行機乗る時みたい」とふみは言って、なるほどね、似てる似てる。
映画を観る時にポップコーンを食べるというのは、いつだれが作った決まりなのでしょう。まあ、ポップコーンはおいしかった。
「ふみ、座席低くない?ママがクッションをもらって来ようか?」
「ぼくが行く!どこでもらえるの?」
「え〜、そう?入口だけど、でもここは入り口から遠いから、ふみ一人でだいじょうぶ?入口のお兄さんに聞ける?」
ふみは一人で降りて行った、通路へ曲がって入って、もう姿が見えなくなった。
だいじょうぶかな、誰に聞くのわかってるかな、クッションを一人で持ってこられるかな、やっぱりわたしも行ったほうがいいのかな、
と考えてるうちに、ふみの姿が現われた。
手に大きいクッションのベルトを掴み、階段を上がってきた。
「わ〜、ふみ、すごいね」
「うん。お兄さんに聞いた」
「どういうふうに?」
「クッションありますかって」
「で、お兄さんは?」
「クッションはそちらです、って言った」
「で、ふみは?」
「わかりましたって言って、取って来た」
そして一時間半ぐらいの映画、ふみと観賞しました。
なかなかいい映画でした。今までのジブリ映画の中で、わたしが一番好きな作品になるかもしれません。
風・雨・光・緑、それと小人のアリエッティ、病弱の優しい少年、ここまできれいに描けることは、気持ちいいものです。
物語も、ちょっとせつなく美しい。
ふみもずっと集中して観てました。途中、アリエッティのお母さんが捕まえられる時、ふみは泣いた。
わたしの腕を拾って握りしめ、涙を流しながら、「もう帰る」と言ったが、まもなくまた立ち直った。
場内は、ふみを含めて子供が3、4人しかいなく、ほとんど大人の観客でした。
映画グッズ販売のところから、アリエッティが髪を挟む時使うクリップを買いました。
うちに着いたら、ふみはすぐそれを髪に付けて、違和感が少しもなさそう。
夕方、ザリガニの水を取り替えに行く時も、ふみはクリップを付けたままでいいと言って、
「人に見られたらだいじょうぶ?はずかしくない?」
「いいの、だいじょうぶ」
どうも、もう生きてなくて、蟻たちそれを引っ張ってる。
「ダメだよ!おやつじゃないから!」とふみは蟻に怒る。
「おやつじゃないよ、蟻たちのごちそうだよ、ほっといて」わたしの言葉に、ふみは、しぶしぶとその場を離れる。
スーパーへお買い物。この季節になると、日が暮れてからのお買い物は賢い選択。
「つばめだ!」
ふみと渡り鳥の話をして、スーパーへ向かう。
大通りに出たら、さすがふみは髪のクリップを外した。
夜、パパの手作りによって、ふみはウルトラセブンに変身。
「このまま保育園に行ったらどうする?」大興奮のふみは、妄想が止まらない。
朝早々、Nさんのお墓参りをしました。
お花をあげて、手を合わせ、胸がすーっとしました。