歩きながら全部食べた

今朝、パパがうちに出て行ってから、今日は新聞や段ボールの回収日だと思いだし、急いで新聞などを縛り、
「ふみ、これ、ゴミ置場まで、一人で持っていってくれる?ママまだやることがいっぱいあるから」

「いいけど…、ぼく一人、だいじょうぶかな」
「だいじょうぶだいじょうぶ、ふみは慎重派だから、車を、右・左・右、で見てから行ってね?置いてからまた、右・左・右、で見てから帰って来てね」。

活発でじーっとしてくれないけど、ふみはわりと慎重派だとのことは、わかってる。
そんなに無鉄砲ではないんだ。

「ぼくできるよ、できるもんね?」
「もちろん、だってMちゃんは一人でコンビニまで行ったのよ」

ちっちゃい女の子のMちゃんは、お母さんが見てないところで、一人でお母さんの財布を持ってコンビニに行って、パンを買ってきたとの話しを、保育園の懇談会で、Mちゃんのお母さんが話して、みんなを驚かせたのである。

「え?!Mちゃんが?コンビニ?一人?いけないよね」
「うん、だからMちゃんのママもとっても心配して、たいへんだったよ」
「Mちゃんはコンビニに何しに行ったの?」
「パンを買いに行ったみたいよ」

新聞の束を抱え、帽子をかぶり、ふみは出て行った。

間もなく、「あっつい、汗かいた」と言って戻ってきた。

「新聞、まだ行ってない?」
「うん、段ボールまだたくさんあった」
ふみにお礼を言う。本当に助かったから。
「そうだふみ、Mちゃんの話し、Mちゃんに聞かなくていいからね、わかった?」
「うん」


なんだかんだやることがいっぱいで、登園時間だいぶ遅れた。
プールのための体温を書く表は、もう玄関じゃなくて、お部屋に移動されたため、ふみと一緒にお部屋に入った。

「ふみ君、どうしたの?遅いね」、ふみ君はいろんなお友達に声をかけられた。


プールはまだ始まってなくてよかった。
じゃ、バイバイね。お友達と仲良くするのよ、廊下で走らないようにね。


廊下に出て、振り向いたら、
あ、ふみ君は、お部屋の入り口あたりで、ちっちゃいMちゃんを掴まえて、なにかを聞いてるじゃありませんか!


身長がMちゃんより大きいふみは、Mちゃんの両腕を押さえ、
Mちゃんの顔を覗き込むように首を伸ばして、Mちゃんに何かを話しかけてる。

Mちゃんは最初わけわからない顔をしてたが、その後、ニコニコしてなにかを話してた。

こりゃ“コンビニでパンを購入事件”についてに違いないわ。

ふみったら…。でも、ママも知りたくなった、何を話してくれたかなMちゃんは。



今日はわたしの自分のためになる休みの日。

毎週のこの日は、ダンススクールへ行く。
ワルツ・タンゴ・ジルバ、まだまだ上手ではないが、楽しいし、立派な運動にもなります。
この猛暑に、夏バテにそれほど負けていないのは、運動で体力を増強してるからかもしれません。もちろん室内運動だけどね。


この暑さに、まだなんとか持ってる自分に、うれしい。



夕方、コンビニによって、“ガリガリ君”を二本買って、持ってきた保冷剤が入ってる袋に入れ、ふみをお迎え。



ふみとガリガリ君をかじりながらの帰り道で、

「ふみ、Mちゃんに聞いた?」
「なにを?」
「だから、コンビニにパンを買いに行ったことを」
「聞いたよ」(やっぱり!)
「で、Mちゃんは何を言った?」
ふみ、急に笑い始めて、「Mちゃん、歩きながらそのパン、全部食べたってぇ、ハハハハ」

そうか、全部食べたんだ。
ふみとMちゃんが爆笑しているのが目に浮かぶ。

「ママ、今度溶けないアイスを買ってよ」、アイスはもうふみの手に沿って、腕へズボンへダラダラ。
「溶けないアイス?噛めないアイスにもなるよ。溶けるわよ、こんな暑いんだもん、しょうがないよ」

そう言われると、無理に食べるの急ぐふみ。

冷た過ぎて、頭が痛くなったようで、ふみは泣き始めた。あ〜忙しい忙しい。




自分の帽子、パパの帽子を重ねかぶりするふみ、あせもができちゃうよ〜



明日は30℃だって、久しぶり〜