飼うの!

立秋過ぎてから、なんとなくもう秋の空になってる。



知人が送って来たとうもろこしと一緒に、イモムシ一匹が我が家に来た。


せっかくですけど、でも、出てってもらうしか。
イモムシ、それを察知したようで、なんと、ダンボールのウェブの形の中綿?の中へ、むりやりに体を細めて入って行った。


パパがダンボールを慎重に剥いて行くと、行き詰まりのイモムシが、細長い形で、苦しそうにそこにいた!

ふみ、喜んでしまって、「飼うの!」と主張。
え〜〜〜

トウモロコシの葉っぱごとケースに入れる。「あ〜、早く蝶々にならないかなあ」。



そうやって、たびたびケースを揺すられては、落ち着いて羽化の準備もできないと思うが。

「蝶々になる?蛾になる?」とふみは悩む。「蝶々がいい、う…ん、蛾がいい」ふみはさらに悩む。


「ね、ふみ、蛾と蝶々の違いは何かと知ってる?」
「知ってるよ。あのね、蛾はね、小さくてね、蝶々は大きいよ」
「へ〜なるほど、それから?」
「蛾の翼はね、小さい、蝶々は大きい」
「…、それから?」
「あのね、蛾のね、頭が小さいけど、蝶々のが大きい」
「はははは、とにかく蛾が小さい蝶々大きいってことね。あと一つ肝心なのは、蛾は夜活動するけど、蝶々は昼間」

「え〜、じゃ、蝶々がいい!このイモムシ、やっぱり蝶々になってほしい」
ふみまたケースを持ちあげ、中のイモムシの姿を確認しようとする。


しかしなんでうちの中にイモムシなんかいるのよ〜しかも観賞しなければならないのよ。


今日は陽ざしがいくらか弱いから、ふみと買物へ出かける途中、小さい公園によって、ふみはずっとブランコの立ち乗りを披露したかったから。

坐ったまま始まり、揺らしながら立つ。

ふみはそれができるようになってから、ずっと「ママに見せたい」と言って、けど梅雨時期だったので、なかなか見れなくて、梅雨明けた途端、猛暑が始まったわけだから。



ふみ、上手だが、やはり慎重だね。よその子たちのように思いっきり大きく揺らすのはできないね。

いいともいいとも。


コンビニに入り、ふみは帽子を脱いで顔にかぶり、レジに行って、店員のお姉さんに向かって、「いらっしゃいませ」と。
顔をだして、お姉さんと一緒に笑う。
愉快なふみ。


立ち止まって携帯で雲の写真を撮るわたしに、
「ママ見てぇ」ふみは正体不明な虫を掴んでわたしに差し出す。

ギャっ、びっくりしたわたしをみて、ふみもびっくりしてその虫を捨てる。

「ごめんごめん、いきなりだから、今度ママに見せる前に、虫だよとか、一言いってね」

あ〜小さい時、バッタだの、トンボだの、平気で捕まえたよ。カマキリなんか、もう大興奮だったのにな。



お米をとぐのをお手伝いするふみ、「軽くていいよ」と言ったのに、やっぱり力の加減をよくできないふみ。
米、ちょっとつぶされてる。ふみ、とっても楽しそう。



そう言えばわたし、炊飯器の何合に水どれぐらいとの表示、いまだに読み方がわからなくて(判ろうとしない?)、お米を炊く時、水を量はずっと目で測ってる。ま、失敗もないし、いいっか。


買ってきた梨をつぶし、氷砂糖と一緒に煮込む。
風邪気味のふみは、昨夜から咳こむようになってる。この氷砂糖と梨を煮込んだのが、咳と痰に効く。


小さい時、梨を蒸して、氷砂糖と飲ましたりしてましたね、母に。


ふみは梨が苦手で、おいしいのに、文句を言いながら、しぶしぶ飲む。
小さい時のわたしと同じだ、今は、梨が全然おいしいけどね。


日曜日だけど、パパは珍しく昼からお休み。
お昼寝して、ふみとパパは神社でセミ捕りへ出かける。
捕虫網でアブラゼミとミンミンゼミを一匹ずつ捕獲。鳴かないメスだけど。

ふみ、大喜びで、地面にかぶせた網からセミを取り出していた。



家に帰って、両手一匹ずつを持ってわたしに見せて、ベランダの植物に止まらせて逃がしてやる。

一週間だけの命のセミは、木の上にだけより、少し経験豊かな旅になったのかな。


夜、入浴後ふみ、テレビのドラマ版サザエさんを熱心に鑑賞。
途中いちいち「これで終わりなの?」と尋ねる。


まだ梨の氷砂糖煮を飲ませて、同じくふみはしぶしぶと文句いいながら、飲んでくれた。


咳、止まってるわ。