眉間に

今日は台風が来てる。

ここは、風も雨も、沿岸部ほどは激しくない。

それでも、外に出る状況ではなかった。

ふみと一日うちで過ごしてた。


棚の中の資料やパンフレットなどが、どんどん増えてきて、年末に向かってすっきりさせないと。
棚のものを一気に床に下し、一つ一つ見て、分類して、戻すか、捨てるか。

や〜これがなかなか進まないわー、映画のパンフレットを手にしたら、あー、そうだ、この映画観た観た、よかったよ、この映画は。これはイマイチだったけどね。
この契約書は…、これは前の携帯のだ、これは年金、大事大事。


こんな調子で、あっという間に時間が過ぎてしまう。

棚を整理して、洋服ダンスも整理するなんて、とんでもない。棚の一段だけでも…。
「ふみ、終わりそうにないよ」
「やっぱりそうなるんだ、そうだと思ったよ」

ビンポン〜
どなたでしょう。言わないし、ま、どなたでも出る気はないや。
ドアノブに、ビニール袋がかけられた音がして、Sさんだとわかった。

Sさん、時々こうやってお野菜を下さるんです。
いろんなお野菜、時にはメロンも。

朴訥だが、親切な方。

毎回、お喋りもあまりなく、
「いつもすみません」
「大したものでもないっす」との調子で。


一回だけ、Sさんが「爪…」と言って、
「はい?」

Sさん、ネイルサロンで、爪を塗ってもらっているわたしを見かけたという。その時だけ、いくらか言葉をかわした。


ふみは普通にドアに向かって行く。ふみを呼び止める。


Sさん、すぐ去った。


その後ドアを開けたら、ノブにかけてる袋は、インゲン・ブロッコリー・結構大きいメロン一玉も。

ありがたいですね、Sさん。いつもいつも。



またピンポンと鳴った、無視した。新聞か何かの勧誘でしょう。


「なんで開けないの?」とふみが、
「だって、ママはちゃんとお化粧もしてないし、髪もちゃんとやってない、お洋服だって、だから開けるわけないじゃない」
「んん〜」
「え?わからない?ママはそういうの嫌なの。失礼になっちゃうから。わかった?」
「うん、わかった。ママは、お化粧とかしないと、可愛くないと思って…」
「違うよ違う、可愛くない可愛いじゃなくて、失礼でしょう相手に」

笑えた(^o^)/


なんとか棚を片付け(一段だけだけど)、ふみと遊ぶ。
絵本を読んだり、3時になったら、ふみにおやつを食べさせ、


それから、ふみは転んで、眉間からちょっと血が出た。


ふみは、よく座布団を勝手に移動したり、巻いて遊んだりする。何回も何回もそれを注意してた、変な場所に置いて、踏んだら、滑っちゃうよと。
今日は、ふみは走って座布団を踏んで、滑って、テレビの棚の角におでこをぶつけ…


絆創膏を貼ってから冷やすことに。ふみは、血が出てると聞くと、わんわん泣く。
「ふみは本当に血に弱いね、聞くだけでもダメだもんね」
「人間はみんな血が弱いでしょうに」とふみは反論。

ごもっともだわ。


外はだいぶ静かになった。台風はこれで過ぎてしまったのかな。


明日は気温がいくらかは上がると。寒いもん。



パパがふみに作った釣り、釣り?釣りの成果だね。

イカ・アナゴ・エイ・サメ
ふみは大喜び。