3歳児と

お迎えに行った時、ふみは2歳児のお部屋の前にいた。
部屋の扉は開いて、柵だけ閉めていた。
ふみは柵の上から頭を覗きこんで、一人の女の子に、「おまえは何歳?」
お、おまえ?!
女の子はやや緊張気味に「3歳」と答える。
「じゃ、こいつは?」とふみは隣りの男の子を指さして、女の子に聞く。
こ、こいつ?!
女の子が答える前に、指された男の子が「3歳」とちょっと照れながら言った。
「へ〜、じゃ、こいつは?」
「3歳」
「ふうん、3歳ならすみれでしょう、なんでたんぽぽにいんの?」

学年があるから、4月にならないと進級できないもの。
それより、「ふみ、言葉を気を付けて、こいつ、はいけないでしょう?この子、でしょう」



帰りは、ちょうどSちゃんも一緒で、「お隣公園で遊びたい」と、二人は叫んで走って、まずブランコ、つぎは鬼ごっこ、走って、笑って、咳込んで。


Sちゃんとさよならして、「ふみ、Sちゃんと遊んで、しあわせだった?」と聞くと、
「うん!」ふみは飛びっきりの笑顔で答える。



朝のそら、

午後のそら、

そして夕方のそら。