太刀魚

へんな咳と微熱はまだ残ってますが、昨日より幾分ラクかな、と感じます。
これでピークは過ぎたよ、きっと。


午前、布団をかけて横になって、大好きな寅さんのDVDをぼんやりと見る。

柴又を離れようとする寅さんは、駅のホームまで追っかけてきた妹のさくらに、「さくらよ、故郷ってやつはよぉ、故郷ってやつはよぉ…」と言って、列車の扉が閉まった。
「なに?お兄ちゃん」と、さくらは必死に寅さんの言葉を聞き取ろうとするが、列車が去ってゆく。
寅さんは、故郷のことを、どういう言葉で表現したのかしらねって、考えたりして。


2年ほど前に、ふみと寅さんの故郷の柴又に行ったことがあります。
そこで見つけた俵万智さんの言葉ですけど、

なんでもない会話
なんでもない笑顔
なんでもないから 
ふるさとが好き


なかなかじーんと来ることばでした。


2年前、ふみはまだ昼寝しなくちゃならないので、矢切の渡しとか、行きたいところ何ヶ所かを我慢しました。
またいつか行きたいね。今のふみは、もう昼寝をしなくても平気ですから。


お昼は起きて、温かいお蕎麦を作っていただいた。
鼻はほぼ匂いがわからないけど、ちゃんと真面目に作ったのです。

ジャガイモ・人参・青梗菜・お豆腐が入ってる温かいお蕎麦です。
人参さんのおかげで、おつゆは甘くてまろやか。


夕方近く、出かけました。
三日ぶりの外、ゆっくりと歩く。思ったほど、ふらふらしてない。


お買い物して、帰りに保育園によります。
大きなマスクを付けてるわたしだけど、U君はすぐわかったみたいで、走ってきた。
「風邪ひいたの?だいじょうぶ?熱でた?」
嬉しいなU君、こうやって懐いてきて、しかも優しいね。
「うん、熱もあったの」
「そう?もう治った?僕ね、前も熱、出たことあるよ」
「U君、柔道、ごめんね、行けなくて、来週行こうね。あそうだ、今年もよろしくお願いします」とわたしはおじきをすると、U君も慌てて深々とおじきをしてくれた。


Sちゃんがよって来て、袖をめくって、水痘のあとのかさぶたを見せてくれる。
来週、みんな一緒に柔道に行けたらいいな。


帰路に、ふみが、「今日の劇、ぼくキリギリスをやめた、蜂にした」
「へぇ〜、そんな変ったりするのいいの?」
「うん、いいの、本番も蜂になろうかな」
「なんでキリギリスをやめたの?」
「いやだもん。だって、キリギリス、みんな働く時、なんにもしないで、冬になったら、頂戴っていうの。そういうのイヤだね僕は」

ふみらしいな。
ふみ、ちょっと硬いよね。なんでも真剣というか、まじめというか、遊び心みたいなのが足りないじゃないかな。


夕食に、太刀魚のうま煮を作りました。

海のない故郷にいる時、海の魚と言えば、なぜかこの太刀魚でした。
形からでしょうか、「帯魚」というのです。

うま煮にしたり、唐揚げにしたり、甘酢あんかけだったり。

今日は、鼻が全然匂いがわからないけど、うまくできました。