誕生日

まるで夏夜の蛾のように、灯に向かって身を投げ出す雪を、露天風呂からずっと見てました。
夕べのことです。

木は風の中で揺れ、積もった雪は枝にしがみつき、落ちない。


奥ゆかしい紺色の夜空から、雪はいつまでも舞い降りる。



一晩の風で、朝、青空を迎えました。


遠く、綿々とアルプスの山は白い服とグレーに黒い模様を纏い、外は、案外暖かい。


ふみは、パパが新しく買ってくれたお相撲の雑誌に夢中。

双葉山関の、「われ、いまだ木鶏たりえず」という言葉を、お経のように唱えるふみ。





朝、友人から、お誕生日おめでとうのメールが入り、「私たち、今年二十、来年は十八ね」と、わたしと同じ歳の友人が。

そうかぁ―、今年二十、来年十八〜、いいね(o^∀^o)
そういうことにしましょうか。


ふみはソワソワとケーキを食べるのが待ち遠しい。

あらゆるケーキの中、イチゴのショートケーキは、やっぱり一番飽きない、一番素直でおいしい。



おととい夜、お線香を立てて、40分かけて、出来上がった写仏です。

今度は、ペンじゃなく、筆で頑張らないと。