ちょっとしか関係ないから

朝起きて、まずうちのあっちこちのお花を視察。水を替える。





じつに気分のよいこと。


午前、ふみとDVDの西遊記5を観ながら、わたしは、いただいた立派な白菜・お葱を切って、お醤油・みりん・お酒で煮込む、小さい人参と高野豆腐と、大好きな春菊もあとから入れた。
弱火でコトコト、ゴトゴト、お野菜がすべてドロドロになるまで、煮込んでた。


お昼は、乾麺のおうどんを茹で、そのどろどろの野菜汁に入れていただきました。
なんておいしい♡
春菊ってすばらしいね、ちょっとだけ入れると、香りが全然違って。

なのにふみは食べない。カレーをおいしそうに食べる。


お皿を洗って、腰おろしてたら、急に睡魔に襲われ、うとうとし始めた。
夕べ、ダンスのあと、そのままお買い物をしたりして疲れたのかしら。


朦朧の中、ふみが耳元に囁いてる。
「ママ、ママ」
「なに?」
ふみとしかいないのに、ふみはなぜかわたしの耳元で秘かに話す。
「あのね〜、正直に話したら怒らない?怒らないよね?ぼくー、冷蔵庫から、あの冷凍のお菓子を勝手に食べた。一個だけ」

冷凍のお菓子というのは、いただいた、餅の生地に餡子とクリームが入ってるとってもおいしい和菓子です。
冷凍でいただいたので、そのまま冷凍庫に入れ、少しずつ出して賞味することに。

「あのね〜」ふみの話は続く、「ぼくね、ママの小さい時の、おうちの粉ミルクを、みんなに内緒で盗んで食べたことを思い出して…」

はっはっは、吹き出してしまった。

粉ミルクが大好きな小さい時のわたしは、うちにある粉ミルクを、ちゃんと智慧を働かせて、つまり、カギのしている棚の上のほうにある引き出しをきれいに外し、そこから手を入れて、下のほうに置いてるに粉ミルクを取り出す。

そこまで丁寧なのに、それからはなぜか、歯で袋の端っこを破るという粗末のやり方で、当然母親にバレバレ。


いつだったか、ふみにこの話をした。ふみは冷凍お菓子に活用するとは。


ふみとスイミングに出かける。

道端に豆粒が落ちているのが何ヶ所もあった。
みんな鬼は外をやったんだね。


コンビニを通る時、一人のお客さんが出て来て、自動ドアはしばらくそのまま開いてた。新聞コーナーが目に入る。
「今日の新聞もお相撲さんの悪口を書いてる?」ふみはさりげなく聞く。
見出し文字は大きく、一目でその内容がわかる。
「うん。書いてるね」悪口というより、事実だけどね、「ふみ、悔しい?」
聞いた瞬間、後悔した、これから水泳と言うのに、涙を流されたりしたらどうしましょう。

ふみは、平淡な顔で「ううん、別に」と言うではないか。

「えっ、くやしい、というか、かなしくないの?」いいえ、怒らないの?って聞いてもいいぐらい。

「悔しいも悲しいもないよ」
「なんで?」
「だってさぁ〜、僕と関係ないから。あ、ちょっとしか関係がないから」

へぇー、…、そう言えばそうなんだけど、「じゃ、お相撲はまだ好き?」
「そりゃ好きよ、たまに好きもあるし、ずっと好きもあるよ」
ふみの言いたいことはわかる、今まで通り、夢中になる時と、思い出したら見てみる、ふみの生活の中の相撲の分量ね。


「実はね、福祉大相撲というのがあって、ふみに黙ってたけど、チケットをね、買って、でもね…」
「パパから聞いた」
「あそう、…、悪いことをした相撲さん、許せないね」
「別に。白鵬も、豊ノ島も、日馬富士も、悪いことしてないから、関係ないよ」

だそうです。ふみ、あっさりしてるなぁ〜



水泳、今日も楽しそうだった。
「明日もやりたい!ママ、僕の振替を明日にして」
というわけで、先週土曜日の休んだ分を、明日の午前の早い時間にしてもらった。


水泳から出て来て、午後のおやつを持ってきてないと気付き、ふみと駅のお店から買うことに。
ふみはレモン味のウエハースを選んだ。
「おいしい、ぼくはずっとこれが食べたかったよ」とふみは喜んで、で、ウエハースを落とした。泣きそうな顔でわたしを見るので、もう一枚渡した。

感激したのか、買った洗剤たちをどうしても持ってくれるふみ。

重いのに。

「水簾洞だ」

ふみは西遊記の最初の、孫悟空が斉天大聖だった時の話しが一番好き。後にいけば行くほど、さまざまの妖怪が出て、怖がる。

きれいな花が道端に咲いてる。

雀が飛んできた。
「駅のところに、ウエハースがあるよ、食べに行って。ぼくが置いたんだよ」とふみは雀に言う。

落としたのにね。



今日も、穏やかな一日でございました。