雪が降る街
今朝、パパとふみにチョコレートをあげた。
わたしも一緒に頂いた。
新しい通園カバンとのことで、ふみは登園道でずっと気になってる。
新しいカバンだと誰かが気付いたら、嫌だ、と。
玄関先で、Nちゃんがいて「あ、ふみ君、おはよう、一緒に入ろう」
ふみはその一言で玄関に入るの躊躇し始める。
仕方なくわたし一人で先に入る。
敷き布団のカバーをセットする時、U君のママが「あれ?ふみ君は?」と。
事情を説明したら、U君のママは笑った。
「あっ、入ってきたよ」とU君のママが。
お部屋の入り口のほうを見たら、ふみ、コソコソと人の目を避けて入って来て、急いで連絡帳を置くカゴの前に行って、カバンから連絡帳を取り出して急いでカゴに入れて、ここまでうまくいったが、
「あら、ふみ君、カバン変わったね」と先生が。
それを聞いてU君のママが「あらっ、言っちゃた」と笑う。
あ〜〜〜 なに、ただの通園カバンを複雑化しようとするのよ、ふみ。
ふみの鼻水、かめばいくらでも出て来る出て来る。
前回、言うこと聞かず、パジャマのまま勝手に寒い部屋に入ったせい。
そのことで、ふみを叱ってた。
なのに今日、ふみが風呂上がり、ふみがお風呂に入ってる間にわたしが片付けたウルトラマンたちが見当たらなくて、なんと、ふみは裸のまま寒い部屋に入って探しに行った。
今日はとっても寒い一日、夕方から雨が降り出して、暗くなってから、雨は雪と変わり、震えるほどの寒さになった。
立春といっても名ばかり、一年中一番寒いのは今のこの2月、なのにふみは…
なんでこの子こんなに言うこと聞かないの?あれだけ言っても、鼻水や咳や、次から次、なんで懲りないの?!
ふみを叱った、全く気にしないようす。ふみを叩いた、泣き顔は見せるものの、ケロっとしているのがわかる。
もうこれ以上どうしたらいいのか、わたしはわからない。
「ふみ、玩具を探したいなら、言えばいいのに、裸で寒い部屋に入って、熱だしたりしたらどうするの?誰が困る?ここまで話しても、ふみがわからないみたいだから、もうウルトラマンたち、ぜ〜んぶ、捨てる。もうそれしかない。」
ふみは黙る。ふみの顔から、しちゃいけないことをしたな、とかは一切ない。
ふみが自分のどこが悪かったのかをわかるまで、口をきかないことにした。
ふみは一人でお布団に入った。
あやまりに来るのを待ってるけど、その気配は、ない。
パパもさすが今回はふみにあきれて、黙って本を読む。
わたしはお風呂に入る。
ふみは起きてトイレとか行って、お風呂のドアを開けて、何事もなかったかのように、わたしに話しかける。
自分の、どこがいけないのか、わかってないのかな。
その後、ふみも一人で暗い部屋のお布団の中にいた。あやまりにも来ないし、様子を見にも来ない。
ドアを閉めると、何で閉めるの?って抗議はする。
ごろごろという物音は聞こえて、8時半、9時、ふみはまだ眠ってない。
小さい時から、ふみは一人で寝ることはなかった。
ふみの傍に行った。
ふみコロンと起き上がって、「ママ、ママ、一緒に寝よう」
「ふみ、自分がどこがいけなかったのは、わかったの?」
「え?ぼくは、あのキーホルダーを探しに」
なにがキーホルダーよ、ふみは、反省してるかと思ったら、こんな長い間、ただただ、どうしたらウルトラマンが捨てられないかということを、考えてたんだ!もう…。
ふみは、9時半頃、一人で眠った。
ベランダから、シンシンと降る雪が、ずいぶんと分厚く積もっている。
めずらしく、東京も銀色の世界に。