雨のしずく
今朝まで柔らかい雨。
登園道のふみ。
やっとカバンや傘が新しくなったことに、文句を言わなくなった。
ちなみに新しい長靴も、同じ柄のものです。
この仲良く梅の花の芯を食べているのは、薄緑で、目の周りに白い輪のある「メジロ」です。
こちらは、開いたチューリップ。
3年前からヨガを習い始めて、その時から、ヨガ教室のお花は、わたしが持って行って生けてます。
この寒い時期は、お花の持ちがよくて、二週間に一回換えるのも充分間に合ういます。
今日の夕方、ふみをお迎えに行って、その足で学習塾へ。
いろんな年齢層の子が同じ教室で、それぞれ自分の宿題をやって、終わった子はそれを持って、先生に見てもらう。
国語・算数・英語。
まだ正式ではなく、無料お試し段階なので、わたしは教室の隅に座るのを許されていた。
ふみは、ほとんど、わたしの存在を忘れて、そういう状態のふみを見ているのは初めてなのかもしれません。
保育園の参観は、他の子もわたしのことを知っているから、ふみは常に意識している、親のいない時のふみは、どういう様子なのか、知ることがなかなかできないのです。
ふみは、どこからか椅子を引っ張って来て、3人いる先生の一人の前に行った。
その椅子に座って、頬杖をして、机を挟んで向かいの先生に、
「ね、なにすればいいの?」
「椅子はダメよ、お勉強の時使うものだから、先生のところでは椅子いらないから、ほかの友達みたいに立って」
「えぇ?そう?」ふみは椅子を元に戻す。
「宿題は?してきた?」
「宿題?なに、知らないよ」
「あそう、渡したけどね、してこなかったのか。じゃ、今ここでしよう」先生がそう言って、ふみに持たせた昨日もらった分厚いテキストを開いて、1ページ1ページ、ふみに聞く。
まず、いろんな単語の読み方、もちろんひらがなだけど。
ふみ、速いスピードで答えている。
やや驚いた。うちでは、ひらがなが、なんとか読めるのはわかりますけど、読ませるといつも、しぶしぶ、いやいや、たどたどしいで、こんなに流暢に読めるのが、なんで?
ページ、次々と捲って行く、ふみは迷わずに読む。
急にふみは止まって、「ね、なんでこればかりするの?ぼくこの鉛筆を持ってるけど、使わないの?」
(“ね”じゃなくて、先生、でしょう?!)そう思ってわたしは、まばたきすらしないぐらい、ふみの様子を見いるのわかる。
「いいから、鉛筆を使うのは、これが終わってから」
「えぇ〜、じゃ次は」
いっぱい“○”を付けてもらったふみは、次の数の宿題を始めた。
一頁一頁、点か図の数、これもふみはわりと早いスピードで答えています。
“○”“○”、先生は鉛筆で大きな○を付けてるのは、わたしの位置からもわかる。
次は、やっと自分で書く宿題。
図の中の、決められた範囲で、線を書いて繋げるように。
一束の紙を持って、ふみは他の生徒さんと同じテーブルに戻る。
「そこでいいよ、そこ空いてるんじゃない」と先生が指示する。
ふみは先生の指示通り、一人小学生模様の男の子のそばに座った。
ふみ、その宿題を置いて、周りを見渡す。
それから、隣りの算数をやっている小学生に、
「なにやってんの?」と。
小学生は黙って、姿勢をふみとやや反対方向へ向く。
「ね、なにやってんの?」とふみはまた聞く。
小学生は黙って、ふみに半分の背中を見せながら、続けて宿題をやる。
ふみ、つまらなさそうな顔で、その子にたずねるのやめた。
しぶしぶと宿題を始める。
一頁一頁、やっぱり結構なスピードで線を書いてる。
時々、「えっ、まだあんのかよ、時間かかるな」とぶつぶつ言う。
それも終わって、さっきの先生のところに持っていく。
明らかに並んでいる生徒さんがその先生に見てもらってるのに、ふみ、少しも構わず、一番前に行って、「終わったよ、みて」
「並びなさい、ほら、他のお友達みんな並んでるでしょう」
ふみ、うしろに並んだ。
けど、しばらくして、また前に行って、手に持ってる一束の宿題を、パッと先生の前に置き、それから最後尾に並ぶ。
ふみの番、まる、まる、と先生がまるいっぱいつけてくれた。
「あ、ここ、書いてないじゃない」と先生は空白のページを指す。
「あ、そうだった」ふみはその場で慌てて書く。
「はい。今日はここまで。」
「えぇぇ〜〜、まだやりたい」
「まだやりたいところでやめるのが一番いいのよ」と先生が。
こうやって、塾からでました。
あと三回無料体験があります。
ふみは、怖がりながらも、楽しそうに、パパと西遊記を見てました。