藤色

昨日は寒くて雨がパラパラ、今日は晴れたり曇ったり、やっぱりひんやり。


夕方、ふみとU君を連れて柔道へ。

「ね、ふみ君のママ、携帯は古い?だいじょうぶ?」とU君は心配そうに聞く。
「う…ん、新しくはないけど、でも2年は経っていないから、古くもないよ。どうして?」
「じゃ、地震の緊急速報は鳴るの?古い携帯だと鳴らないから」
「鳴る鳴る、安心して」
「ママ、柔道の時切ってよ、警報がうるさいから。グイン・グイン・グイン…」ふみは言いながら、警報の音を真似する。


でも最近は警報あまり鳴らないね、夕べも揺れて、今朝も揺れたけどね。
大きい揺れじゃないと、もう鳴らないのでしょうか、聞き慣れると、気持ちが弛んだらいけないとか?


U君は今日が地震後の初めての柔道、相変らず見学だけ。
走り回るふみを眺めながら、U君が、「ね、ふみ君のママ、今は、避難所に泊ってるの?」と。
「え?避難所?なんで?」
「ふみ君が言ってた。ふみ君のおうちは、津波に流されて、今、三人で避難所にいるんだって」
「ふみが?はははは、ほんとう?」
「うん。ふみ君に、ほんとう?って聞いたら、ほんとうよって言ってた。ね、ほんとうに避難所にいるの?」
「さぁー…。」


帰ってからふみに聞くと、
「いいじゃない、それぐらい言ったって」とふみが。



今日はSちゃんも来た。咳はすっかり治ったから。


U君の憧れの一人20代のお姉さんが道場に入ってきたのを見て、
「U君、おねえさんが来たよ」とわたしは言った。
するとU君は、無表情に、寄ってきたお姉さんに向かって、「いやだ、きらいよ。あっち行って」と。

「なんで?そう言わないでよ、一緒にやらない?」お姉さんは笑顔を見せる。
「言ったでしょう?いやだ。あっち行って」とU君の表情は少しも緩まない。
「なんでよ」、お姉さんは離れた。

「U君、素直じゃないな、あのお姉さんが好きでしょう?」と、わたしはU君に言ったら、
U君は下を向いて頷く。
「だったら、なんであんなふうに言うの?好きだったら好きって言えばよかったのに」
U君は頭を横に振って、「言わない。秘密にする。だから内緒にして」
「どうしてよ」
「恥ずかしいから」
「でも、いつかまた地震が来たら、後悔するよ。あ〜、あの時、お姉さんに好きだって言えばよかったな、今、お姉さんどこにいるのもわからないしなって、後悔するよ。素直になりなさいよ」
「ううん、いいの。地震来ても言わない、恥ずかしいから」

ばかだな〜、男の子って。



停電に備えて、電池式のランタンを、通信販売で購入。

ちっちゃいわりに、結構明るい。



写真映りがあまりよくなかったけど、実物は、淡い藤色です。
そろそろ藤の時期ですね