2008-01-01から1年間の記事一覧

オアシス

目の至るところまでセピアの世界です。 どこまでが天で、どこまでが地なのか見分けられません。 風は強く、風向きはまるで定まらず、木の枝を四方八方に押し出し、枝はこの抵抗できない力にどうにもならず、その動きはただ怯えているばかりにみえます。 仰ぎ…

たんぽぽ組のこどもたち

連日の秋晴れ、日差しはキラキラですけど、空気がカラっとして、さわやかです。 夜中はもうクーラーを付けずに眠れるようになり、実にラクなことです。 今日なんかは、夕方からの涼風で、ちょっと肌寒いぐらいです。 今回の涼しさは本物です、もう夏に戻れな…

空は高く 雲は淡い

今日見つかった“秋”です。 テパートのショーウィンドーとお花屋。 幼なじみが故郷の歌のCDを送ってきてくれたのです。 新しい歌もあれば、聞き慣れた歌のカバーもあります。 恋の歌、故郷の山河を讃美する歌、家事をやりながら気楽に聞いていました。次の…

腫れた目

昼間いかに晴れても、夜は雷雨になる。短い雷雨、長い雷雨、とにかく最近は定番になってる気象である。今度の日曜日はもう中秋の明月だね。晴れればいいね。 今朝起きて、ふみの瞼がちょっと腫れてるのに気づいた。虫に刺されたのかな。あたりを見渡すと、蚊…

眠ってくれない

今日も蒸し暑く、夏日なんだ。 いろいろ用意して出かけようとした時、ふみはベッドで仰向けになって、また口にものを突っ込んでる。 何回も何回言ってあげたのに、口にものを突っ込んじゃいけないんだ、特に仰向けの時、如何に危険かと、身振り手振りで教え…

教会で

土曜日でも相変わらずふみと朝早く出かけました。 思ったよりずっと蒸し暑くて、湿度が高く、「雨がいつ降って来てもおかしくない」空でした。「…してもおかしくない」という言い方はふみが最近よく使います。使う場合は割と正しい。「ここはなに?工事?シ…

東府中の記憶

Aさんは用事で東府中に行かなければならないので、Yさんが交通手段を調べていた。 「東府中、東府中、ええっと、新宿から京王線で…」 東府中…遠い記憶にあった駅名だわ。そばにいる私は思わず遠くを眺め、しばらく考え込んでしまった。雨・寒い・競馬場… …

たくさんの雲を見た日

今日は32度、夏のような蒸し暑さだけど、朝の登園はやっぱり徒歩にした。 ふみと二人、手を繋いで、だらだらと30分あまりはかかる。 道の曲がるところで、空を眺めている私に、 「あっ、トンボだ」とのふみの声が聞こえ、目の前をよぎったトンボを視線で追う…

24時間テレビの日

晴れ間が出たと見て、朝早くふみとお出かけ。 ふみの自立心による反抗期はまだまだ続いてるため、もちろん毎回ながら出かけるのはそう容易ではない。 ふみはいくら出かけたくても、素直に着替えしたり、靴を履いてくれたりというのがあり得ないから。いろん…

動物園

昨日は雷ゴロゴロ、稲妻ピカピカ、そして大雨ザーザー。 今日も雷雨の予報だが、今朝、降ってないと見て、ふみと上野動物園へ出発。 上野に着いたら、雨のところか、日差しさえ出てきて、蒸し暑くて。 行く前に、ふみに、何を見たいと聞いたら、「ぞうしゃん…

一雨成秋

今日も一日雨がしとしと。昼間は多少蒸してましたが、やっぱり秋っぽくて涼しい。 「ふみちゃん雨大好き」と、長靴・レインコート・傘姿のふみはそういう。 「びちびち、じゃぶじゃぶ、ランランラン」と歌いながら、水溜まりを選んでじゃぶじゃぶする。 週明…

夏休みの宿題

今日も涼しくて、深秋と思わせる一日でした。夕方から雨が静かに降ってきました。 しとしと降る雨はほぼ音も立てずにまだ降り続いています。 パソコンに取り込んだ写真を見ています。 中の一枚は、電車の車窓から撮ったもので、民家の庭に、小さいスペースが…

玉三郎の昆劇

夕べから信じられないほどの涼しさです。北風が吹いて、肌寒さを感じる瞬間すらあります。明日は「処暑」、残暑が和らぐはずだけども、ここまでとは。 今晩、NHKで、坂東玉三郎が中国京劇の昆劇の「牡丹亭」の公演をやっていて、さすがだと感心しながら見…

母と子

今日の夕方、ヨガ教室にいる時、外は急な雷雨で賑わっていました。 大雨の中、着替えをせず傘をさして帰宅の道へ。頭の真上で稲妻が、あたりを真っ白に照らし、その後響くはずの雷鳴との少しの間が、耐えられないほど、おっかないのです。玄関を開けた途端、…

高尾山

今日まで夏休みなので、午前の早い時間に、京王線に乗って高尾山に行ってきました。 気軽に行ける登山コースとしてよく聞きますけど、高尾山は今回が初めてです。 駅から少し歩くと、登山ケーブルカーの乗り場です。 徒歩で登るなら90分だそうで、ふみが、も…

箱根の旅

1旧盆が過ぎて、やっと我が家の夏休みになります。二泊三日で箱根に行ってきました。出発前日までは暑苦しい毎日でしたが、出かける朝は、遠くに台風が来てるおかげで、だいぶ冷たい空気が動いてました。 新宿発9時半のロマンスカーに乗って、箱根へ向かう…

小籠包

今朝洗濯物を干して部屋に入って来たら、腕の皮膚が焼けどかと思うほどに熱かった。凄まじい日差しだわ。 少しも外出したくないんだけど、ふみの「出かける出かける」との呪文に耐えられなくて、がんばって出ました。新宿高島屋に行って、そこ子供美容室で、…

盂蘭盆

Sさんの命日は本当はいつなのか、誰も知りません。ですから彼の実家にお花を送るのは、旧盆にしています。 Sさんが行方不明になったと聞いてから、遺体で発見されるまで、ちょうど半年でした。 あまりにも変わり果てた姿との状況を聞くだけで、私は背中か…

山のあなたの空遠く

山のあなたの空遠く 「幸」住むと人のいふ。 噫、われひとと尋めゆきて、 涙さしぐみ、かへりきぬ。 山のあなたになお遠く 「幸」住むと人のいふ。ーーカアル・ブッセ(独。1872〜1918)

会話

Iさんに問いかけました 「時々、虚しいと言いましょうか、悲しいといいましょうか、感じていらっしゃいますか?私はあります。時々です。どうしようもなく。」「そうだな、むなしいかぁ。う〜ん、この歳になると、ないなぁ。ないかな、うん、ないね、もう」…

夏バテ

とうとうこの暑さにやられたというか、この暑さに飽きてしまった。 あたまがぼーっとして、何もしたくない、外の真白な日差しに対して「いい加減にしてもらえないかな」と呟きながら、私はやっぱり北国の生まれだなと苦笑する。 毎年このパターンみたい。世…

立秋

暦の上では「立秋」ですね。 柿の色をした服で身を纏い、 「ふみ、どう?秋らしいでしょう」 「…」 登園と下園の道で、ふみとずっと“小さい秋”を探してました。けど、見つからなかったです。 「小さい秋、小さい秋…」と歌をばかり歌っていました。 厳しい残…

雨上がり

昨日東京は記録的な大雨と雷でした。 うちは高台でのおかげで大丈夫でしたけど、坂の下の建物は浸水の被害が結構あったようです。 テレビでどなたか、この予測できなかった雨が地球温暖化の影響だと言っています。 そうでしょうか、急な大雨や雷は大昔からあ…

東京日和

子供って、いろんなことに対して慣れるのが速いなぁって、最近はつくづくそう感じる。大人より遥かにたくましい。 過ぎた時間への未練はなく、将来への妄想もない、“今”を楽しんでるだけの子供たちから、一種の計り知れない強さが溢れてくる。 その力に押さ…

秘密兵器?

「ママ、これなんというもの?」 ふみが手に動物図鑑を持って真面目な顔して聞いてくると、大体わかってます、そのページ、きっと蛇の写真に違いない。 私が蛇が大の苦手だということに気づいてから、ふみは、思い出すたびにこうやって真面目な顔を作って目…

晩夏

酷暑の中、相変わらず出かけなければならないのです。ふみの要望で。 出かける先は、デパートや図書館しかないです。外では熱中症の恐れがあるから。 と言うものの、駅に向かってる途中、道路工事と遭遇、やむを得ず立ち止まって見物。 ふみは日曜日でも工事…

げんじろうしゃん

「これはなんというもの?」 ふみは何かを尋ねる時よくこの言い方をする。 「これはなんというもの?梅干し?おいしそうだね〜」 ふみは梅干しが苦手なんだ。だけどふみにとっては気になる存在なのは確かなのだ。 お弁当を食べる時は必ず白いご飯に梅干しを…

カナカナカナ

ふみは片手で鼻をつまんで、 「まもなく、信号が変わりまし、無理な横断は…」 ーー郵便局前の横断歩道のナレーションのモノマネ。そっくり。 今朝、保育園へとふみと出かける時、何か作業をしてる“おじしゃん”に気を取られ、ふみは転びそうになった。その場…

涼風

夕べの激しい雷雨のあと、さわやかな風の朝が訪れた。 「ふみ、ふみ今は2歳半でしょう?あと五年で小学校だね、あと十八年で成人式…ありゃ〜18年、ママも年取って、どうしよう、ずっとこのままにいたいね、年を取らないで。ね、どうすればいい?」 ふみは少…

ひまわり

[今朝早く、ダメ元で開店前の花屋を覗いてみてたら、女性店員さんと目が合った、静かな笑みを交わして、ひまわり2輪を買った。向日葵。いつだったか、山の一面に咲くひまわりをみた。 あれは貧しい土地だった。貧しくてひまわりしか咲いてない土地だった。 …